野球はよく「記録の競技」と言われる。どのスポーツ種目より記録の種類が多様で、記録競争が激しいからだ。野球を記録の競技にした最大功労者は、ヘンリー・チャドウィック（１８２４〜１９０８）だ。彼は１２歳の時、英国から米国へ移民後、スポーツ記者になり、１８５７年から野球を取材し始め、クリケット競技の記録方式を変更し、野球の記録を作成し始めた。チャドウィックは１８６１年、打者の出場試合、出塁率、本塁打、三振などの記録を盛り込んだ最初の野球記録データベースの「ビードルガイド」を作成した。
◆米大リーグには、多様なクラブがある。一シーズンに本塁打と盗塁をそれぞれ２０個以上記録した選手のみが加入できる「２０—２０クラブ」に「３０—３０クラブ」「４０—４０クラブ」もある。パワーとスピードを兼ね備えた「好打駿足」のシンボルのようなクラブだ。「２０—２０—２０クラブ」は２塁打、３塁打、本塁打をそれぞれ２０本以上記録した選手のクラブだ。生涯通算本塁打と盗塁を基準にした「３００—３００クラブ」「４００—４００クラブ」「５００—５００クラブ」もある。「３００—３００—２０００クラブ」「３００—３００—３０００クラブ」は安打まで含めたことだ。「３０—３０」「４０—４０」「４００—４００」「５００—５００」「３００—３００—２０００クラブ」に全て名前がある選手は、今年４５歳のバリー・ボンズだけだ。
◆クリーブランド・インディアンスの秋信守選手が、アジア人初で大リーグ「２０—２０クラブ」に加入した。大リーグで、９年連続２００安打の記録を立てた日本人、「野球の天才」鈴木イチローも加入できなかったクラブだ。日本プロ野球に進出した韓国選手の中でも、本塁王・李承鎏（イ・スンヨプ）は盗塁が、盗塁王の李鍾範（イ・ジョンボム）は本塁打が足りなくてこのような記録を立てられなかった。
◆海外で活躍する韓国選手の記録として、梁容銀（ヤン・ヨンウン）選手の「アジア人初の米プロゴルフ（ＰＧＡ）メジャー大会優勝」を欠かすことができない。今年米女子プロゴルフ（ＬＰＧＡ）ツアーにデビューした申智星（シン・ジエ）選手は１９７８年、ナンシー・ロペスが記録した新人王、賞金王、多勝王に今年の選手王まで、４冠の記録を再現できるか注目を集めている。秋信守、梁容銀、申智星選手は精神力を含め、韓国人の潜在力を見せ付ける生き証人のようだ。
権順澤（クォン・スンテク）論説委員 maypole@donga.com
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