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韓銀、4ヵ月連続で金利据え置く 利上げはいつ?

韓銀、4ヵ月連続で金利据え置く 利上げはいつ?

Posted June. 12, 2009 07:28,   

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中央銀行の韓国銀行(韓銀)は11日、金融通貨委員会(金通委)を開き、基準金利を現行の2.0%に据え置くことを決めた。昨年10月から今年2月までの間に、基準金利を5.25%から2.0%に大幅に下げてきた韓銀は、3月以降、4ヵ月連続で金利を据え置いている。

李成太(イ・ソンテ)韓銀総裁は金利据え置きの発表の際、「主要国の中央銀行の金利引き上げの時期が繰り上げられるという観測が出る可能性がある」と述べた。金利据え置きを予想していた金融市場がこの発言に敏感に反応し、債券金利が急騰した。

韓銀が昨年、世界同時不況から端を発した急速な景気減速がひとまず一段落したと判断したことを受け、市場では今後の韓銀の利引げの見通しについて様々な見解が出されている。

●「不動産、原材料価格が変数」

韓銀は金通委の会議終了後に「通貨政策方向」について発表し、「最近、国内景気が積極的な財政と通貨政策に支えられ、内需にも改善の動きがみられ、生産活動が好転するなど、景気減速に歯止めがかかったようだ」との判断を示した。しかし、「国際原材料価格の上昇や主要先進国の景気低迷によって成長が下向く危険がある」と警戒を緩めなかった。

また、為替相場や株価などによる価格要因が安定した動きを示す中で、家計と中小企業向けの融資が引き続き増えてはいるものの、信用リスクに対する懸念と市中資金の短期化現象が解消していない状況が続いているとの見解を明らかにした。

実際、経済指標を見ても景気の急速な墜落には歯止めがかかっているが、相変わらず確実な回復の兆しは見えていない。第1四半期の実質国内総生産(GDP)は昨年の4四半期に比べ0.1%増となったが、政府の景気てこ入れ策がなかったらマイナス0.6%のマイナス成長をしただろうと、韓銀は説明した。実質国民総所得(GNI)は、昨年の4四半期に比べて0.2%減少し、3半期連続のマイナス行進を続けた。

先進国の経済活動が依然として低迷している上、原油など国際原材料価格が上昇し続けているのも韓国経済に否定的な影響を与えかねない。最近、一部のマンション分譲市場に資金が集中し、不動産市場が局地的な加熱気味を呈しているのも通貨当局の悩みの種になっている。

●債券金利急騰…金利見通し対立

李成太総裁は、今後の通貨政策について「世界経済が昨年末の時点で考えていた最悪のシナリオよりは良好と思われ、主要国の中央銀行の金利引き上げの時期も早まるという観測が出る可能性がある」とし、「世界経済が回復に向かい、主要国の中央銀行の政策に変化がある場合、韓銀の通貨政策も変わりうる」と述べた。

このように韓銀の景気判断が好転したことを受け、早速、同日の債券市場では売りが殺到し、債券金利が急騰した。5年満期国公債の金利は前日より0.19%ポイント上がった4.97%で引け、3年満期国公債の金利は年4.22%で0.18%ポイントが上がって、今年最高値を更新した。

野村證券のエコノミストのクォン・ヨンソン氏は、「韓銀が景気と金融市場の状況が好転していると認めた。早ければ11月に利上げが始まり、来年は基準金利を3.5%まで段階的に引き上げるだろう」との見通しを明らかにした。

しかし、下半期の景気好転が相変わらず不透明であることを挙げ、金利引き上げに懐疑的な見方も多い。三星(サムスン)経済研究所マクロ経済室長のクォン・スンウ氏は、「世界的な金融危機が根本的に解決したとはとても言い難い状況だ。韓銀がいきなり流動性回収政策を展開するのは難しいため、通貨安定証券を通じた微細な流動性調整から手がける公算が高い」と予測した。



jaeyuna@donga.com