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[オピニオン]食べ残りの再使用

Posted December. 22, 2008 03:44,   

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政府が消費者保護団体や飲食店団体と連携して、「食べ残りの再使用禁止運動」を開始した。保健福祉家族部が主催したイベントで、出席者らは、「食べ切る程度の飲食を提供し、食べ残りは再使用しない」、「食べられるだけの食べ物を注文して残さず食べ切ることを日常化する」、「食べ残りを再使用しない店を利用し、広くPRする」と誓った。すばらしいキャンペーンというよりは、食べ残りの再使用がどれだけ深刻で、政府まで乗り出したのだろうかという気が先にする。

◆飲食店で食べ残しのおかずを再使用すしているという疑惑が、最近相次いで持ち上がっている。今年8月と9月、各テレビ局では、飲食店での食べ残りの再使用と非衛生的な取り扱いの実態を告発する番組を数度に渡って放送した。放送3社は特に、「消費者のみ知らない!食べ残りの再使用」(KBS)、「再使用のみならず3度使用まで?飲食店の食べ残りの再使用議論」(MBC)、「衝撃!食べ残りの処理を巡る議論」(SBS)というタイトルで、食べ残りの再使用の実態を集中的に扱った。福祉部は、食べ残りの再使用禁止運動を始めながらも、自主的な実態調査は行っていない。

◆一部の韓定食食堂や家庭食の食べ物を出す飲食店では、キムチを始めとしたさまざまなおかずをそのままほかの客に提供し、鍋物や鋳物のようなメイン料理も食べ残したものを暖めでは再び使用しているという。刺身屋では飾り用の大根の千切りを洗っては再び使用するケースが多い。ほかの客の食べ残しを再び提供するのは、気持ちの悪いのみならず消費者の健康も脅かすことになる。食中毒にかかったり、つばを媒介として広まる急性A型肝炎に感染することもありうる。まことに商道は地に落ちた。

◆KBSの消費者告発番組が無作為で選んだ食堂20ヵ所のうち、16ヵ所で食べ残りを再使用することが明らかになった。福祉部は、食品衛生法を見直して、客に提供した食べ物をほかの客に提供して3回摘発されれば、営業停止の処分に処すと意気込んでいるが、処罰の脅威だけでおかずの再使用はなくなりそうもない。注文メニュー制や衛生メニュー制もあやふやになった前例がある。客が必要な分だけ自分でおかずを取るようにしている食堂を見習えばよいだろう。「食べ残りの再使用」を心配する消費者が増えれば、ただでさえ不景気なのに、飲食店の客がさらに減るのではないか気になる。

方炯南(パン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com