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[オピニオン]ダーウィン生誕200年

Posted November. 17, 2008 03:15,   

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「これまで、そんなことを思いつかなかったとは、どれほど愚かなことか!」。1859年、チャールズ・ダーウィンの『種の起源』を読んだ後、生物学者のT.H.ハクスリーはこのように吐露したという。ダーウィンは、地球上のすべての種が一つの先祖から始まり、長い間、進化してきたと主張した。生きている被造物は自然淘汰の結果だとする考えは、創造論をもとにした世界観を一挙に覆すものだった。米国の哲学者ダニエル・デネットは、「自然淘汰は、人間が考え出した唯一の最高概念」と言った。

◆ダーウィンが進化論に対するインスピレーションを得たのは、周知のとおり1831年から英国海軍の測量船ビーグル号に乗って航海した時だった。ビーグル号に乗って、東太平洋の赤道付近のガラパゴス諸島を訪れた時、彼は、フィンチのくちばしが多彩で、島の資源の活用に最も適するように適応している事実を発見した。ある島に生息するフィンチのくちばしは、堅い果実を割ることができるように短くて強かったが、別の島に生息するフィンチのくちばしは、隙間に入ったえさを取るために長くて細かった。これは、誰でも観察できることだが、ダーウィンが偉大であるのは、鳥がそのように創造されたのではなく、自然がそうさせたと考えた点である。

◆子どもの頃のダーウィンは、成績が悪く、医者である父親を悩ませた。「狩りと犬、ネズミ捕りばかりに没頭し、自分自身だけでなく、家の恥になる人間になる」。彼は勉強には関心がなく、動物だけを追いかけた。父親の意思によって、エディンバラ医科大学に進学したが、適性に合わず、法学部に変更したものの、神学を勉強し直して牧師になった。しかし、動物への関心は変わることがなかった。牧師が創造論を否定する進化論を定立したということ自体がアイロニーだ。

◆09年は、ダーウィン生誕200周年だ。これを控え、「進化論のすべて」に関する特別展示会が先週会館した国立果川(クァチョン)科学館で開かれている。ダーウィンが、ガラパゴスで発見したのと同じ種類のメガテリウム(哺乳類のナマケモノの近縁属)の化石など、珍しい展示物でいっぱいだ。直に目にすると、体長4〜6メートルの大きさに圧倒される。すべての生物は遺伝子でつながっており、進化の最後の段階である人間が、どれほど偉大な存在かを知ることができる。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com