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[オピニオン]出生性別比

Posted August. 07, 2008 06:23,   

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どうすれば、男の子と女の子を産み分けることができるだろうか。韓国社会にも数え切れない俗説はあるものの、科学的根拠に基づいたものはあまりない。それでも、人口統計学的に確実に証明された事実が二つある。第1に戦争中、戦争直後は、男の子がより多く生まれること。第2に戦争中に結婚するカップルは、年の差が離れているということだ。戦場で多くの若者が犠牲となっていることから、うなずける。英リバプール大学の研究チームは追跡調査を行い、高齢配偶者を持つ女性であるほど、男児を出産する確率の高いことが明らかになった。

◆その原因はダーウィンの理論で説明できる。一匹の雄が複数のメスを従えるアカシカの場合、若くて健康なメスほど、雄の子を産む。優秀な遺伝子を子孫に多く伝えるためには、雄のほうが有利なためだという。人間社会でも似たような現象が見受けられる。権力の象徴の米大統領は、一般人より多くの男の子を産んだという。『X染色体の秘密』の著者、デビッド・ベインブリッジは、男の子を多く授かるのが、成功した男性への自然界の償いである可能性を示している。

◆科学界では出生の性別比を巡る秘密は、いまだ解明されていないものの、統計的に見れば、男児が女児よりやや多く生まれている。成長期の男児の死亡率が高く、結婚適齢期に男女のバランスを取ろうとする自然選択の結果によるものだ。しかし、このような自然摂理を拒んでいる国も少なくない。男児をより好む傾向が強い文化圏の多くは、生まれたばかりの女の子を殺したり、人工中絶を行っている。インドの一部の地方や中国で盛んに行われているが、わが国もそのような堕胎は少なくない。

◆昨年、わが国の出生性別比は、女児100人対男児106.1人で、25年ぶりに初めて自然状態(103〜107人)に回復した。男児を好む意識が薄れ、少子化現象が拡大し、人為的に男児・女児を選んで産むことが減ったためだろう。一昔前までは「利口な一人娘、10人の男児に勝る」と言うスローガンを掲げ、女の子の出産を奨励したことを考えれば、目を見張る変化だ。小学校で男の子が女の子と一緒に座れず、男の子同士に座る状況や、花嫁不足も近いうちに解消されるだろう。いまや、わが国も文明大国入りを果たしたような気がして、うれしい。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com