李明博(イ・ミョンバク)大統領当選者は23日、「ビジネス・フレンドリー(business−friendly=企業に優しい)という言葉には、労働者と企業家が一緒に入っている。労働者のない企業はなく、企業家のないビジネスはない」と述べた。
李当選者は同日、ソウル永登浦区汝矣島洞(ヨンドゥンポグ・ヨイドドン)の韓国労働組合総連盟(韓国労総)を訪れ、李龍得(イ・ヨンドク)委員長らとの懇談の場でこのように述べた。李当選者は、韓国労総と定例の政策協議会の開催を検討することにするなど、経済回復に向けて、労働界の積極的な協力を訴えた。
29日には全国民主労働組合総連盟(民主労総)も訪問する予定だ。
●「ビジネス・フレンドリーには労働者も入る」
李当選者は、新政府が企業寄りという世間の指摘を意識したように、「はっきり言うが、ビジネス・フレンドリーはビジネスマン・フレンドリー(businessman-friendly、企業家親和的)ではない」と強調した。李当選者は、「私が当選した後、企業関係者を(先に)訪れた。そこへ行って、『ビジネス・フレンドリーな政府になる』と言って、がっかりした方々もいると聞いた」とし、「ビジネス・フレンドリーには労使が共に入っているのだが、誤解があるようだ」と述べた。
とくに大統領選挙期間中、韓国労総がハンナラ党を支持したおかげで大差で勝利できたことに触れ、「味方」として自分の政策と行動を理解してほしいを注文をつけた。
李当選者は、「皆様と我々は政策連帯をしており、公式に選挙運動を共に展開した組織だ。(私が)頼み事をするにしても、企業へ先に行ってするのが筋だ。お客(企業)を迎えてお願いをするのが正しい」と説明した。
●「生産性を高めてはじめて危機克服」
李当選者は最近、金融市場の不安など、先行き不透明な経済環境について懸念を示し、労働界の積極的な協力を頼んだ。
李当選者は、「世界経済が非常に厳しい。原油価格が1バレル当たり100ドルを上回っているが、近く120ドルになる」とし、「我々のように(原材料を)100%輸入に依存する国は、相当苦しむに決まっている」と述べた。
さらに「このような困難を克服する道は、労使が力を合わせることだ。それが厳しい局面を突破できる唯一の道だ」と強調した。
雇用の創出に関連しは、「従来の働き口を維持するには、企業が成長せねばならない。企業を全て合わせると300万社あるがが、厳しいからと言って、1社が1人を首にするとしても300万(名)が仕事を失う」と述べた。
そのうえで、「それでも困難を克服し、2社で1人を採用しても150万(名)を雇用できる」とし、「企業も透明な経営をしなければならないが、労働者も少なくても10〜20%、生産性を向上しなければならない。原価が10%上がっても、生産性を向上させると、困難を克服できる」と力説した。
これに対して李龍得委員長は、△大統領府を含めた政府と韓国労総が参加する四半期別の高官レベル政策協議会の設置、△ハンナラ党の政策調整委員長や韓国労総の事務総長ら実務グループが参加する政策協議会の設置などを提案し、李当選者は「前向きに検討する」と答弁した。
同日の懇談会は、李当選者が次期委員長に単独立候補したチャン・ソクチュン全国金属労連委員長の話を取り上げ、「我々は党内で予備選挙をし、本選に進むなどこれほど難しかったのに、どうやって簡単に単一候補になったのか」と冗談を交わすなど、和気あいあいとした雰囲気の中で進められた。
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