Go to contents

[社説]全教組、教育の「百年大計」を揺さぶるな

[社説]全教組、教育の「百年大計」を揺さぶるな

Posted August. 02, 2006 03:01,   

한국어

全国教職員労働組合(全教組)ソウル支部が、ホームページを通じて、北朝鮮の「先軍政治」宣伝ポスターなどをクラスの掲示物に推奨した事実が明るみになった。全教組は、「北朝鮮の政治軍事体制を象徴する一参照資料にすぎない。鼓吹、称揚する内容はどこにもなく、そんな考えもなかった」と述べた。しかし父母たちが、「先軍政治の偉大な勝利、万歳」と書かれたポスターを子どもたちの教室の壁で目にして、そう信じるだろうか。

全教組が紹介した25枚の写真のうち、北朝鮮の人権の惨状などの写真は1枚もない。軍事境界線の写真には、韓国戦争が「北朝鮮の南侵」だったという言及もない。全教組釜山(プサン)支部が、北朝鮮の主体史観の歴史書を書き写した「統一資料集」で教師たちを教育したことに続き、ソウル支部が、偏向した北朝鮮観を生徒たちに注入していると考えざるを得ない。全教組は、北朝鮮の食糧難のため、韓国と北朝鮮の青年の身長差が15センチにもなるという事実も、伝えているのだろうか。

一昨日の市道教育委員選挙で、全教組が推薦した多くの候補が落選した。全教組側は、自分たちが教育界での場所を失いつつある真の理由を察するどころか、「保守マスコミ」など、他人のせいにした。全体教職者の20%にもならない規模の全教組が、生徒たちを人質にして、政治的・理念的闘争をしているという事実を国民は知っている。21世紀の知識基盤社会を生きる未来の世代に、親北朝鮮・反米・反グローバル化の時代錯誤的な理念を注入することは、教育の「百年大計」を揺さぶる行為だ。

国民の税金で給料を受け取る教師が、どうして、勉強が劣る生徒のための水準別学習や放課後クラスに反対できるのか。より優れた生徒を育てるための自立型私立高の拡大や国際中学校の設立はもとより、自ら能力を伸ばすための教員評価制まで決死の反対をする教師は、教職を去るべきだ。全教組初代政策室長を務めた金進経(キム・ジンギョン)前大統領教育文化秘書官が、「全教組は、教育発展に妨害になる勢力だ」と批判したほどである。

もはや政府は、全教組に引きずられてはならない。教育界と父母たちも、全教組の「教育蹂躙」を放置することはできない。全教組に教育政策を自由にさせず、教育需要者の学習権を確保するためにも、教育委員住民直選制を実現しなければならない。