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混ぜて新しい味を出す文化大国 日本

Posted July. 22, 2006 03:12,   

한국어


「日本文化は韓国のビビンパと似通った点が多い。最も中心を占めるご飯は中国、色とりどりの野菜はインドやチベットをはじめとするアジア諸国に当たり、韓国は最も重要な味を決めるコチュジャン(唐辛子ソース)ではないか。日本がすることは、大きな器に多様な文化を受け入れ、混ぜる前にごま油を少しだけ入れることだ」

日本のグラフィックデザイナー杉浦康平さんが言うように、日本文化はビビンパだ。他の文化を受け入れ(受容性)、それを混ぜ(編集性)、体質に合うように変える。

日本を「近くて遠い国」と呼ぶように、私たちは日本を知ってはいるが、よく分かっていない。韓流熱風で日本列島を席巻したかのようにプライドは高いが、実は日本は過去経済大国の名声に劣らない文化強国だ。日本の文化的底力を説明するため、国民総生産(GNP)をもじって国民総魅力(GNC=Gross National Cool)という概念まで作られたほどだ。

この本は、グラフィックデザインから小説、ファッション、アニメ、映画、建築、俳句、料理の8分野を持って、日本文化を世界水準に引き上げた力がどこから始まったのかを分析した。

幅広く取り扱いながらも具体的で、深層的であるが難しくないのが、この本の長所だ。各分野で指折り数えられる「日本通」である著者たちの面々、全体的にレベルの高い文も信頼感を与える。

ビビンパ的性向が日本文化の本質なら、世界に進出し日本を知らせた前衛たちは逆発想に卓越していた。1970年にファッションデザイナーの高田賢三さんがパリにオープンしたブティックの名前は「ジャングル・ジャップ」。西洋人が日本を軽蔑して呼ぶ「ジャップ(Jap)」という言葉を商号にしたのだ。

短所であるかも知れない東洋の周辺的イメージを長所に逆利用する高田さんの発想は、ファッションデザインにもそのまま適用された。世界ファッション舞台で最も有名な日本人の一人である三宅一生さんのデザイン概念も、生地を立体的な身体に合わせる西洋の概念とは全く違って、「一枚の生地」をどのようにかければいいのか、服と人の間の空間をどのように作り利用すればいいのか、ということから出発する。

日本の小説に対する分析も示唆するところが大きい。日本の小説が韓国の小説市場をほぼ占領してしまったのは、トレンディな素材と感覚的文体のおかげだと言うが、日本は世界に類なく、100年前に創刊された純粋文芸誌「新潮」が通巻1200号を記録し、今まで引き続き出ているほどの文学大国だ。

ビビンパのように混ぜて受け入れながらも、自分のものをどう受け継いでゆくのか。答えは、日本の伝統文化の中にある。日本は3大神宮の一つである伊勢神宮を20年ごとに壊してまた建てる。20年は一世代の交替周期だ。ある境地に上がった専門家が死ぬ前に次の世代とともに神宮自体を最初から建て直すことによって、技術を完璧に伝授し、数百年間、同じ姿を維持するのだ。

解体を通じて保存し、混ぜては新しいものを作り、逸脱を通じて世界と疏通する日本文化の力を読んでいると、自然に私たちの文化に対しても考えざるを得ない。日本文化に対しある程度分かっていると思う人にもぜひ勧めたい本だ。



susanna@donga.com