
延長戦7番目のホールだった16番ホール(パー4、412ヤード)。
セカンドショットを準備するため、フェアウェーの右側にあるラフの上に立ったチョン・ソラン(23)は、風向きをチェックするため、数枚の芝を風に飛ばした。芝は、たちまち散ってしまった。強風だった。向い風のようでもあり、横から吹き付けているようにも見えた。
アイアンの代りに5番ウッドを手にしたチョン・ソランは、力強くスウィングしたものの、ボールはグリーンを遥かにオーバーして、テレビ中継塔を超えた丘の向う側に落ちてしまった。痛恨のミスショットを打ってしまったチョン・ソランは、敗北を意識したかのように、頭を垂れていた。
チョンは、試合終了後「3番アイアンでは、飛距離が足りないような気がして5番アイアンで打ったのですが、風向きが掴めなかった」と語った。一方、クリスティー・カー(米国)は、グリーン脇のフリンジにボールを安着させ、パーセーブは無難な状況だった。
焦ったチョン・ソランは、サードショットをミスし、再びラフにボールを落としたうえ、4番目のショットもグリーンオンしたものの、ホールを遥かに過ぎてしまった。
チョン・ソランが、ボギーパットまで失敗してしまったのに比べ、カーはパーセーブに成功し、97年以降、個人通算2度目のLPGAツアー優勝カップを手にした。米国選手としては、今シーズン初優勝となる。
18日、米国のラスベガスCC(パー72)で行われた、タケフジクラシック(賞金総額110万ドル)の最終ラウンドは、こうして幕を閉じた。LPGA史上2番目に長い延長戦の末の、辛勝だった。強風に加え、所々雨までちらついた悪天候の中で行われた最終ラウンドで、2人は手に汗を握る接戦を繰り広げた。
好調だったカーが11アンダーをマークし、7アンダーのチョン・ソランを4打差でリードしていた12番ホールまでは、誰もがカーの優勝を疑わなかった。ところが、カーが13番ホールから3ホール連続のボギーを記録して足並みの乱れをみせている間に、チョン・ソランは13番ホールのバーディーに次いで、2ホール続けてパーセーブをマークし、一気に8アンダーで首位タイにまで追い上げた。
チョン・ソランは、16番ホールでボギーをマークしたが、18番ホールでカーがショートパットミスでボギーを犯し、2人とも7アンダー209打で、延長戦に入った。
2人は、延長戦で入れ替わりにバーディーパットに失敗、6ホール連続のパーセーブで張詰めた勝負を展開したが、延長7番目のホールでチョン・ソランがミスを犯して、優勝はカーのものとなった。LPGA史上、最長延長戦(10ホール、1972年)に3ホール足りない死闘だった。
準優勝となったチョン・ソランは、「とても楽しかった。カーは、テレビでよく見ていた選手で、一緒にプレーすることになって興奮した。学ぶところの多い選手だった」と語った。
韓国代表選手の履歴を持つチョン・ソランは、慶熙(キョンヒ)大学を中退した後、2002年からLPGA2部ツアーであるフューチャースツアーで技を磨いた新人として、今シーズンは、宋アリ(ビンポールゴルフ)、安是眩(アン・シヒョン、コーロンエロード)とともに、新人王のタイトルを争っている。
金相洙 ssoo@donga.com






