ハンビッ銀行不正貸出し事件の捜査は、逮捕されたアークワールドの代表、パック・ヘリョン(朴恵龍)さんとハンビッ銀行の元クァンアック支店長であるシン・チャンソップ(申昌燮)さん主導の「貸出詐欺劇」として幕をおろす見込みだ。
検察は、昨日銀行内外からの圧力や請託はなかったとして8日、捜査結果を発表すると伝えた。
しかし、この事件がマスコミに報道された先月24日から提起されてきた貸出しの動機や貸出金の用途、外部からの圧力や請託などに関する疑惑は依然として明らかになっていないため、検察が真相究明に消極的だという非難の声が出ている。
明らかになっていない疑惑
貸出しの動機:残っている疑惑の中で、もっとも大きな疑問点は不正貸出しの動機が明らかになっていないということである。
検察の関係者は、昨日シンさんの貸出しの動機について、「シンさんが、パックさんを長官の甥であると思い、コネにしようとした。また、アークワールドの経営が遠からず正常化すると思い、貸出金の回収が可能であるだろうと思い、違法貸出しを行ったものと見える」と発表した。しかし、シンさんがパックさんに貸出した金額やその手続きからしてどうも納得がいかない部分である。
貸出金の用途:検察は「パックさんが違法貸出しをした205億ウォンのうち70億ウォンは、蛇口製造メーカーに投資したが、元金を回収できず、継続して貸出しを受けるしかなかった」と話した。
しかし、その蛇口製造メーカーの職員だったオム某さんは、「その会社はすでに98年10月に不渡りを出した。パックさんが去年、その会社に投資したという話しは間違っている」と主張した。
これについて、外圧を行使した代価として貸出額の一部が使われたかも知れないという疑惑は依然として残っている。
外圧または請託説:最近の検察の捜査からすると、外圧疑惑の中心にいた人物は、この銀行のイ・スゥギル(李洙吉、55歳)副頭取である。検察の関係者は、イ副頭取の関連説について、「疑惑がなくもない」という反応を示している。検察がイ副頭取の関連説について明らかにしてこそ、その背後存在に関する疑惑が静まるだろう。
法曹界の反応
経済正義実践連合会の事務総長であるイ・ソックヨン(李石淵)弁護士は、「各種の疑惑が明らかにならない限り、多くの国民が疑問に思い、政治的疑惑は膨れ上がるだろう」として「検察が急いで捜査を締め切ろうとするのではなく、客観的かつ公正に捜査を続けるべきだ」と主張した。






