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仁川上陸の米老兵「歓迎してくれた韓国人が生々しい」

仁川上陸の米老兵「歓迎してくれた韓国人が生々しい」

Posted September. 15, 2023 08:19,   

Updated September. 15, 2023 08:19

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「韓国には、大きな建物と呼べるものがありませんでした。ソウルの状況は最悪でした。72年ぶりにまた韓国に来て、当時とは比べ物にならないほど発展した姿を見ると、私はあの時、価値のあることをしたような気がして胸がいっぱいです」

14日、ソウル龍山区(ヨンサング)の戦争記念館で会ったヴィンセント・ソルデロさん(91)は、東亜(トンア)日報とのインタビューで韓国を訪れた感想を聞かされると、「あらゆる感情がこみあげてくる」としたうえで、このように話した。

ソルデロさんは、韓国戦争当時、米海兵隊第1師団第3大隊武器中隊所属の二等兵として参戦した。1950年9月15日、韓国戦争の戦況を逆転させた仁川(インチョン)上陸作戦に直接参加するなど、主要戦線で北朝鮮に対抗して韓国を守った。ソルデロさんは、海軍の招待で前日に韓国入りした。15日、仁川沖で開かれる第73周年仁川上陸作戦戦勝記念行事に参加するためだ。

ソルデロさんは作戦遂行の当日を思い出し、「作戦前日まで、仁川上陸について全く知らされていなかった」と話した。さらに、「防波堤に這い上がらなければならないということも知らなかった」とし、「(その事実を聞いて)心配はしたが、怖くはなかった」と付け加えた。それと共に、「燃える建物と港の多くの船が生々しく思い出される」とも話した。

仁川上陸作戦に成功した後は金浦(キムポ)飛行場の奪還やソウル修復などにも投入された。ソルデロさんは、「韓国人は、私たちを激しく歓迎してくれた」とし、「麻浦(マポ)に到達したが、目に見えるすべてのものは炎に包まれていた」と振り返った。その一方で、「私たちは勝利するという信念があった」と話した。

さらに、元山(ウォンサン)上陸作戦と長津湖(チャン人ホ)の戦い、興南(フンナム)撤退作戦などにも参加して中国共産軍の大規模な攻勢を防ぐのに寄与後、負傷し、1951年4月に米国に戻った。23年間軍服務をしたソルデロさんは、1971年、大尉として除隊した。

18歳で参戦して91歳になって再び韓国を訪れたソルデロさんは、「私は参戦した事実を後悔したことが一度もない。過去に戻っても、同じ決定を下す」と断固として述べた。韓国戦争の米軍参戦勇士である在米韓国人3世のアルフリード・キム氏(94)、休戦直後に韓国に派兵されて、国境地域のパトロール作戦などに参加したカナダ軍出身のロナルド・フォイル氏(89)なども、ソルデロさんと今回韓国を訪れた。

ソルデロさんは、「韓国人に必ず伝えたい言葉がある」と話した。「私と仲間たちが正しいことをしたと思わせてくれて、本当にありがとうございます」


孫孝珠 hjson@donga.com