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アフガンを離れて中国牽制に集中する米国、韓国外交は「初めての挑戦」を試されている

アフガンを離れて中国牽制に集中する米国、韓国外交は「初めての挑戦」を試されている

Posted September. 02, 2021 08:20,   

Updated September. 02, 2021 08:20

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バイデン米大統領は31日の演説で、アフガニスタンからの米軍撤退について、「米国のための正しく、賢明かつ最善の決定だった」と強調した。バイデン氏は、「世界は変わり続けている。2001年の脅威ではなく、2021年と明日の脅威から米国を守らなければならない」とし、中国とロシア、サイバー攻撃、核拡散など新たな挑戦に集中すると強調した。また、「我々は中国と深刻な競争を行っている」とし、中国との戦略競争に尽力する考えを示した。

 

バイデン氏の演説は、アフガンからの米軍撤退の正当性を強弁する国民への説明だったが、核心メッセージはアフガンからの米軍撤退後にあった。就任後の会見で「米国は戻ってきた」と宣言したバイデン氏だ。アフガンからの撤退で「米国が去った」という嘆きが聞こえるが、バイデン氏は米国が国際社会のリーダーに復帰したのは、中国のような覇権挑戦者に対抗して同盟と友好国を結束させるためであって、自らを守ることができない国を助けるためではないことを明確にした。これまで米国の足を引っ張ってきたアフガンの沼から抜け出した以上、今や中国牽制に全力を注ぐということだ。

バイデン氏の中国牽制の方針に中国も断固として対応する構えだ。中国の習近平国家主席は1日、共産党理論誌への寄稿文で、「偉大な共産党精神で困難と危険を勝ち抜き、さらに大きく新しい勝利を手にしよう」と呼びかけた。習氏が述べた「共産党精神」には、韓国戦争参戦の旗印だった「抗米援朝(米国に対抗して北朝鮮を助ける)」精神も含まれた。米中対決の激化で、韓半島で起こった70年前の戦争の歴史まで呼び起こされている。

韓国の安保同盟国と最大貿易国の覇権競争は、韓国外交に類例のない挑戦だ。片方の陣営に、一極の秩序に属していた時代とは全く異なる。米国は中国牽制に向けて本格的な行動を求め、これに対して中国は経済報復を武器に揺さぶるだろう。「韓米同盟を中心に韓中協力も発展させる」という曖昧なレトリックでは免れることはできない。安保も経済も自強の速度を引き上げ、国家戦略の次元での外交対応が必要だ。米中の間での綱渡り、北朝鮮だけを見つめる一筋外交では、その荒波を乗り越えることはできない。