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米国中心のサプライチェーン再編は第2のブレトンウッズ体制、韓国は避けて通れない 外交・安保専門家らが指摘

米国中心のサプライチェーン再編は第2のブレトンウッズ体制、韓国は避けて通れない 外交・安保専門家らが指摘

Posted May. 31, 2021 08:19,   

Updated May. 31, 2021 08:19

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米国の外交・安全保障の専門家たちは、今月21日(現地時間)に開かれた韓米首脳会談後の両国の経済協力の核心課題として、半導体など核心産業のサプライチェーン(供給網)での協力強化を挙げた。バイデン政権が力を入れている米国中心のサプライチェーンの再編と先端技術同盟を「第2のブレトンウッズ体制」とし、「韓国は積極的に参加しなければならない」とも助言した。

 

全国経済人連合会が30日、米国の外交・安全保障専門家16人に韓米首脳会談の成果と今後の課題について書面で調査したところ、専門家たちは全般的に今回の首脳会談の成果を肯定的に評価した。彼らは、今後韓国は韓米同盟の枠組みで経済・安保戦略を立てなければならないと助言した。

東亜(トンア)日報が入手した今回の調査内容は、韓米首脳会談が開かれた21日から24日まで、米国の上・下院議員、前・現職補佐官12人(共和党8人、民主党3人、無所属1人)、国際戦略問題研究所(CSIS)、コリアソサエティなどのシンクタンクの研究員4人に対して行われた。

専門家たちは、韓米首脳会談が米国にとって「非常に成功的な会談」(5人)、「所期の成果があった」(6人)と全般的に肯定的に評価した。最大の成果としては、「韓米ワクチン協力」(5人)と「先端技術、グローバルサプライチェーンなどの経済協力に対する意思確認」(4人)を挙げた。医薬品会社サムスンバイオロジクスと米モデルナがワクチン受託生産の契約を結び、サムスン電子とSKハイニックス、LGエネルギーソリューション、SKイノベーションなど半導体・バッテリー企業が米国に計約44兆ウォンの投資を発表したことを主な成果と見たのだ。

残念な点は「対中、対日関係における韓米両国の外交的協力地点の確認」(4人)、「韓国の『QUAD(クアッド)』加入などインド太平洋安全保障協力の強化」(4人)が挙げられた。

今後、韓米両国の経済協力において最も重要な分野を問う質問には、「半導体など核心産業のグローバルサプライチェーンの協力」(12人)という回答が最も多かった。経済・産業の問題が米国の対外政策の核心になっているのだ。

今回の調査に参加した米外交通商政策のシンクタンク「ルガーセンター」のポール・コン上級研究員(元米上院議員補佐官)は、同紙に「バイデン政権は米国の半導体不足現象を国家的な安全保障問題と見ている。また、科学および先端技術に大胆な投資をすることで中国と競っている」とし、「米中心のサプライチェーンの再編は『第2のブレトンウッズ体制』」と強調した。バイデン政権のサプライチェーンの再編を第2次世界大戦後に世界経済の秩序を新たに構築したブレトンウッズ体制に例えたのだ。

コン氏は、「ワシントンの政界には『あなたがテーブルにいないなら(意思決定に参加していないなら)あなたはメニューにある』という言葉がある。韓国はテーブルにつくのかどうか決めなければならない」とし、韓国も積極的に参加すべきであると示唆した。

韓国が今後、米国との関係で何を優先にすべきかを問う質問でも、中国を牽制するための経済協力の重要性を強調する回答が多かった。「核心産業領域のサプライチェーンの協力および先端技術同盟を強化しなければならない」という声もあった。また、「米主導の域内協力の強化を優先しなければならない」、「日本、台湾のように中国封じ込めに積極的に参加しなければならない」、「韓米両国の貿易および投資を促進させなければならない」という意見もあった。

このほかに、「韓日の意見の相違を解消しなければならない」、「日本との緊張緩和に向けて努力しなければならない」という声もあった。バイデン政権のサプライチェーン再編計画に韓日両国が主要パートナーとして役割を果たすために、両国の緊張関係を解消しなければならないという助言だ。実際に韓日対立が最高潮に達した時、日本は韓国企業に対して半導体材料の輸出管理を強化した。全経連関係者は、「今後、先端産業を中心に米主導の同盟への参加要請はさらに強まるだろう」と指摘した。


徐東一 dong@donga.com