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タイの反政府デモ、王室改革を要求... 非常事態宣言発令

タイの反政府デモ、王室改革を要求... 非常事態宣言発令

Posted October. 16, 2020 08:21,   

Updated October. 16, 2020 08:21

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タイ政府が、「社会的タブー」とされる王室改革を求める反政府デモが激しくなると、5人以上の集会を禁止する非常事態宣言を発令した。政府の強硬措置にもかかわらず、デモ隊はデモを強行する意思を明らかにしており、流血事態につながりかねないと懸念されている。タイでは反政府デモで1973年に46人、2010年に90人以上の死者が発生した。

15日、ロイター通信によると、タイ政府は同日午前4時、「不法デモを組織して扇動し、施行する勢力がいる。平和と秩序維持が必要だ」とし、非常事態宣言を発令した。非常事態宣言に基づく緊急措置には5人以上の集会の禁止、国家安保の秩序を害するオン・オフライン情報流布の禁止などが含まれた。

 

緊急措置は、「市民革命記念日」の14日、数千人のデモ隊が警察のバリケードを突破して政府庁舎に行進するなど抗議デモが激しくなる中で出された。一部のデモ隊は夜を徹してデモを行い、王妃と王子が乗った車の列に立ちふさがり、抵抗の象徴である「3本指」のサインを掲げたりもした。CNNはデモ隊が王室の車に立ちふさがった行動が非常事態宣言の発令に影響を及ぼしたと伝えた。

タイ警察は、非常事態宣言の直後、政府庁舎の外のデモ隊を解散させ、指導者3人を含む20人余りを逮捕した。バンコク・ポストによると、デモの指導者が警察に連行される映像がソーシャルメディアで拡散され、大衆の怒りがさらに強まっている。

 

今年2月の新未来党(FFP)の解散を機に始まった反政府デモは、6月に「亡命民主化活動家の失踪の背後に政府がいる」という疑惑が提起され、本格的に拡大した。先月19日には3万人が集会に参加し、14年に発生した軍事クーデター以降、最大規模を記録した。

デモ隊は、14年に政権に就いたプラユット首相の辞任、政治的弾圧の禁止、議会の解散などを求めている。最近では国王の権力の制限と王室予算の透明な執行を求める声が大きくなっている。特に、ワチラロンコン国王は即位後、法令を改正し、王室の財産を国王に帰属させ、国民の王室改革要求に火をつけた。


李雪 snow@donga.com