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北の無人機がTHAADを撮影…軍は核とミサイルはどう防げるというのか

北の無人機がTHAADを撮影…軍は核とミサイルはどう防げるというのか

Posted June. 14, 2017 08:38,   

Updated June. 14, 2017 08:39

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江原道麟蹄(カンウォンド・インジェ)で最近発見された北朝鮮の無人偵察機が慶尚北道星州(キョンブク・ソンジュ)の高高度防衛ミサイル(THAAD)基地を偵察して写真まで撮影したことが明らかになった。合同参謀本部は13日、無人機を分析した結果、カメラに含まれた約数百枚の写真のうちTHAADが配備された星州地域を撮影した写真が10枚余り発見されたと、国会の金栄宇(キム・ヨンウ)国防委員長に報告した。軍は、北朝鮮の無人機が軍事境界線から270キロ離れた所まで飛んできて米国の最先端戦略資産を撮影し、戻る途中に墜落するまで分からず、市民の通報で知ったという。このような事実も、軍発表2時間前に日本で報道されなければ、国民は全く分からなかったところだった。

2014年3、4月にも、北朝鮮の無人機が、京畿道坡州(キョンギド・パジュ)、三陟(サムチョク)、白翎島(ペクリョン)島で相次いで発見された。このうち坡州の無人機から、大統領府を撮った写真が発見され、衝撃を与えた。大韓民国の心臓部と西海(ソヘ・黄海)最前方部隊をかき回した北朝鮮の無人機が、今度は慶尚北道の星州まで突き抜けたのだ。軍は、THAAD配備地域を撮影したカメラの解像度が高くないと明らかにしたが、機体は白翎島の無人機より大きく、エンジンもチェコ製の双発で過去の単発よりもグレードアップした。軍は、3年前も市民の通報で北朝鮮の無人機を発見し、大統領府の周辺撮影の写真について「グーグルで得られるよりも低い水準」と軽く見たが、北朝鮮は、核・ミサイルを高度化するように技術的改善を繰り返した。もはや、いつ化学兵器のような大量破壊兵器を装着して韓国国民の生命とTHAADまで破壊するかも知れないことだ。

軍事用偵察衛星がない北朝鮮は、300~400機の無人機を運用し、韓国を見ている。韓国は40兆ウォンを超える国防予算を使いながら、なす術なくやられているのが実情だ。中国が強く反発するほど性能が優れたレーダーがあるTHAAD配備予定地を北朝鮮が安価な無人機で覗き見ても分からないというのはもはやコメディでもない。無人機に慌てていて、北朝鮮の核とミサイルはいったいどのように防ぐというのか、国民は不安だ。

文在寅(ムン・ジェイン)政府の安全保障ラインがまだ構成されておらず、不明瞭な状況だが、新政権発足後、北朝鮮の相次ぐミサイル発射に続き無人機で内陸まで破られたことは見過ごせない。無人機が小さく、低高度レーダーで捉えられないと弁解するのではなく、対策を出さなければならない。北朝鮮の大量破壊兵器はもとよりハッキングなどのサイバーテロ、初歩的な無人機まで安保は弱点だらけなのに、政府は南北交流協力と対話の再開にしがみついているため、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が米国以外は何とかできると判断を誤らないか懸念される。