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優勝472回のゴルフボール、ZSTARの生みの親は韓国人のロケット工学博士

優勝472回のゴルフボール、ZSTARの生みの親は韓国人のロケット工学博士

Posted February. 10, 2017 08:21,   

Updated February. 10, 2017 08:31

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朴仁妃(パク・インビ)、イ・ボミ、田仁智(チョン・インジ)、キム・ヒョッジュ、松山英樹(日本)。これらプロゴルフのスタープレイヤーたちは、日本のダンロップスポーツのスリクソン・ゴルフボールを使っている。スリクソン「ZSTAR」シリーズは、2008年に発売して以来472回の優勝記録を残した。

こうした成果のためか、ダンロップスポーツの親会社である日本の住友ゴムで10年以上をゴルフボールの研究員として勤務したキム・ヒョンチョル博士(43)は、「まるで自分が優勝したかのように大きな遣り甲斐を感じた」と言って笑った。最近スリクソンの2017年型新製品「ニューZSTAR」と「ZSTARーXV」の発売に合わせて帰国したキム氏をインタビューした時だった。

韓国にいる家族と離れて日本神戸の研究所で単身赴任勤務しているキム氏は、全北(チョンブク)大学機械工学科を卒業した後、日本文部省奨学生に選ばれ東北大学で修士と博士号を取得した。「修士のときロケット工学を専攻したが、博士課程でゴルフボールの飛行を研究テーマ―にしたんです。当時、超有名選手だったパク・セリさんの影響も少しは受けましたね」。

2006年に同社に入社したキム氏は、ゴルフボールの空気力学一筋に打ち込んだ。ゴルフボールの表面につけられているへこみのことを言うディンプルの働きで遠くに飛ぶことは広く知られている。ディンプルはボールの進行を妨げる抗力を減らし、浮く力である揚力を増大させる働きをする。キム氏は、「理想的なディンプルの個数と大きさを通じて均一性を保たせることで飛距離を伸ばすことができる。ボールの研究は、すればするほど難しいところが魅力なんです」と話した。

スリクソンの新しいゴルフボールについては、「ボールの中心部は柔らかいが、表面に向かうほど硬くなるE.G.G.コア技術、空気力学に最適化された338個のディンプル、13%がさらに柔らかくなったスピーン・スキン・コーティングの3つの特徴を備えている。飛距離だけでなくショートゲームで最上のスピーンコントロールを発揮する」と説明した。

週末ゴルファーたちへのアドバイスも欠かさなかった。「高温多湿だったり、気温の非常に低い場所にボールを放置すると機能が低下します。車のトランクには長期間入れて置かないようにした方が良いです。ボールにも賞味期限があって、2年以上が過ぎたら性能が落ちることがあるんです」。

韓国選手たちが優れた成績を挙げているお陰で社内でも威張れるようになったというキム氏が一番応援している選手は朴仁妃だ。最近、新製品発表会にキム氏と一緒に出席した朴仁妃は、「6年間、スルクソンのボールだけを使ってきた。風の影響を受け難く、ボールが安定的で打った時に重く感じるのが良い」と話した。朴仁妃の話を聞いていたキム氏の顔に笑みがこぼれた。



金鍾錫 kjs0123@donga.com