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[オピニオン]ヒラリー氏の健康不安

Posted September. 14, 2016 11:38,   

Updated September. 14, 2016 11:45

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米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏(69)が11日、9・11テロ追悼式典で体調を崩したことで、クリントン氏の健康不安が浮上している。国務長官だった2012年、脳しんとうで倒れて1ヵ月間休んだことがあるクリントン氏が、健康不安説を自ら証明するかたちになった。5日のオハイオ州での演説では3分間も咳が止まらず、咳のために記者とも話ができない様子が公開された。


◆クリントン氏は12日、CNNとのインタビューで、「ふらついたが意識はあった。肺炎と診断され、休めば良くなるだろう」と言ったが、むしろ逆風を受けた。肺炎だったことをなぜ今になって明らかにするのかということだ。ホワイトハウスの主治医だったサミュエル・ダーソー医師は、「老人の肺炎は悪化する可能がある。体内出血もあり得る」と指摘した。オバマ大統領の選挙戦略家だったデビッド・アクセルロッド氏は12日、ツイッターに「肺炎は抗生剤で治せばいいが、不必要な問題を起こす過度な『プライバシー保護』は何で治療するのか」と書き込み、陣営の秘密主義が問題だと指摘した。


◆クリントン氏は1998年、ファーストレディ時代、右足の膝の血栓で足が腫れ、靴を履くことができず、軍病院で密かに治療を受けたことを回顧録で明らかにした。2009年、足に2度目の血栓が発見されたことも、2015年に内科専門医がクリントン氏の健康状態をメディアに説明する時に明らかになった。今回のことは、共和党候補ドナルド・トランプ氏との差が2~3ポイントまで縮まった状態で出た悪材だ。「代案を準備しなければならない」、「投票日11月8日の前後でクリントン氏に何かあった場合、次は誰」という「場合の数」報道まで出ている。


◆米歴代大統領44人のうち在任中の病死者は4人にのぼる。米国人が大統領候補の健康に特に敏感になる理由だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備や北朝鮮核問題など韓半島の外交安全保障問題で大きな変数となる今回の米大統領選挙は、韓国にも焦眉の関心事だ。クリントン氏は、秋夕(チュソク、陰暦の8月15日)後の26日に決定的な勝負所となる初のテレビ討論を行う。健康不安を覆して次期大統領としての資質を再確認する機会を作り出すか、世界が注目している。


許文明(ホ・ムンミョン)論説委員angelhuh@donga.com



허문명논설위원 ホ・ムンミョン論説委員 angelhuh@donga.com