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[オピニオン]洛東江ベルトの亀裂

Posted January. 25, 2016 07:38,   

Updated January. 25, 2016 08:23

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安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領元大統領の側近だった。安氏が公職を担う以前の2006年12月、あるネットメディアとのインタビューで、「洛東江(ナクトンガン)戦線」について話したことがある。「漢江(ハンガン)戦線ではなく洛東江戦線で龍が出てくる。歴史の江畔で今翼を付けて飛び立つ準備をする人が多い。風がないので飛べないのだ」。当時は何の話かよく理解できなかった。今から思えば、第18代大統領候補に出馬した文在寅(ムン・ジェイン)「共に民主党」代表や釜山(プサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)を中心にした親盧勢力の浮上を念頭に置いての話だったのではないか。

◆盧武鉉大統領は在任中、平素「退任すれば慶尚南道金海(キムヘ)の烽下(ボンハ)村に帰郷して暮らす」と言っていた。退任後の2008年秋、文盛瑾(ムン・ソングン)氏が訪れた時、盧元大統領は、「私がなぜここに来たか分かるか。ヨルリン・ウリ党が全国政党になるために少しでも役に立てないかと思ってだ」と話した。釜山・慶尚南道で親盧政治の風を起こすという構想だった。安氏の「洛東江戦線」発言は盧元大統領の考えを代弁したのかも知れない。

◆釜山・慶尚南道の洛東江下流地域の中で、「共に民主党」系政党の支持率が高い地域を「洛東江ベルト」という。洛東江戦線の核心だ。国会議員選挙区で見ると、釜山の沙上(ササン)、沙下(サハ)甲、沙下乙、北-江西甲、北-江西乙の5ヵ所、慶尚南道の金海甲、金海乙、梁山(ヤンサン)3ヵ所がこれに属する。第19代総選挙の時、釜山・慶尚南道の34選挙区のうち民主統合党が3ヵ所で当選者を出したが、すべて洛東江ベルトからだ。他の5ヵ所もすべて40%以上を得票したが、接線の末、負けた。

◆洛東江ベルト3ヵ所の当選者の中で、趙慶泰(チョ・ギョンテ)議員(釜山沙下乙)が先日、セヌリ党に移籍した。文代表(釜山沙上)は、第20代総選挙の不出馬を宣言した。閔洪喆(ミン・ホンチョル)議員(慶尚南道金海甲)の去就も不確かだ。「元祖親盧」、「リトル盧武鉉」と呼ばれた当選3回の趙議員の離脱は、釜山・慶尚南道の親盧勢力の亀裂を象徴する。全羅道(チョンラド)勢力と共に「共に民主党」を支えた片方の翼で異常が生じたわけだ。これでも「共に民主党」と文代表はうまく飛び立てるのだろうか。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員jinnyong@donga.com



이진녕 イ・ジンニョン jinnyong@donga.com