ぐにゃぐにゃのワイングラス、ダリの絵画から取ってきたものか

ガラスのワイングラスやビンに高熱を加えて安置した作品を、数年前から披露してきた作家キム・ジウォン（５３）の個展「集積」展が、４月２２日まで、ソウル鐘路区（チョンノグ）のキムジョンヨン美術館で開かれる。氏は２００４年からこの美術館が毎年開催している「今日の作家」展で、今年の作家に選ばれた。

釜の中に作っておいた枠組みの中に、ガラス製カップやビンを積み上げ、摂氏６５０〜７００度に加熱して解け落ちたような形を作った。ワイングラスに、別のグラスを解かし入れる途中で固まったように映る造形物は、サルバドール・ダリを連想させる。

キムジョンヨン美術館のパク・チュンホ学芸室長は、「誇示的な観念で包装した作業や展示が溢れている時代の流れに逆らって、作家は材料から手にした即物的な感じを率直に表している」と説明した。

美術館内のカフェ・サミルは、ワインは販売していないが、１本当たり１万５０００ウォンの持ち込み料を払えば、そのグラスにワインを注いでくれる。美術だけでなく、あらゆる日常が深刻になりがちな空気をそっと払い落とし、軽い気持ちで観覧した後、ワイン一本を楽しむのはいかがか。深刻に見えないからといって、激しくないわけではない。

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