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[オピニオン]国税庁の情報通と管制チラシの工場長

[オピニオン]国税庁の情報通と管制チラシの工場長

Posted December. 10, 2014 05:47,   

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国税庁財源情報課は、企業と資産家らの脱税情報を収集するところだ。情報筋らと「兄弟」のような固いネットワークを構築してこそ、情報が集まってくる。大統領府や首相室、検察、警察、監査院、金融監督院など、司直当局の関係者らと接触して情報を手にする。全国にネットワークがきめ細かく築かれている現場警察の情報までが集まる情報の集合所ともいえるため、税金の実権を握っている国税庁のパワーが感じられる。

◆税務情報の収集に止まらず、大統領府内の権力動向を探ることはもとより、新聞には載っていない熱々の情報を、国税庁長に報告することも、課外業務だ。庁長の性向によっては、本業の脱税情報より、権力機関の動向収集に神経を尖らせることで、本末転倒になる場合もある。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が、「チラシ」と決め付けた大統領府公職綱紀秘書官室の「チョン・ユンフェ関連文書」の情報は、朴東烈(パク・ドンヨル)元大田(テジョン)地方国税庁長から出てきた。朴元庁長は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府後半期の06年から2年間、国税庁税源情報課長を務めた。

◆文書を作成したパク・グァンチョン警正(日本の警視正に相当)は、朴元庁長と同じTK(大邱慶北)な上、東国(トングク)大学の先輩・後輩の関係だ。金泳三(キム・ヨンサム)政府の社稷洞(サジクドン)チームで一緒に働きながら、親しくなった。朴元庁長は、国税庁の知る人ぞ知る顔の広い情報通として、情報筋の間では、「管制チラシの工場長」と呼ばれたという。非幹部試験出身として、高官公務員の大田地方国税庁にまで上り詰めており、国税庁での業務能力は認められたらしい。

◆昨日、検察が押し寄せてきたソウル中区長橋洞(チュング・チャンギョドン)のハンファグループの本社ビルには、ソウル地方警察庁情報2分室が入居している。ハンファが、文書流出に巻き込まれたことで、財界へと飛び火している。大手企業のトップが拘束された会社ほど、質の高い情報に飢えを感じている。金昇淵(キム・スンヨン)会長が仕事に復帰するやいなや、家宅捜索を受けており、大恥をかいたことになる。どうして、情報界のベテランと、一度噛み付いたら決して放さない猟犬気質の知能捜査の専門家が、大統領を憤らせた「チラシ」作成の張本人となったのかが、知りたくなる。管制チラシは「60%」が当たる場合もあるが、たまに、はったりだったことが分かり、物議をかもし出したりもする。

崔永海(チェ・ヨンへ)論説委員 yhchoi65@donga.com