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スンニ派組織、米国人ジャーナリストの処刑映像を公開

スンニ派組織、米国人ジャーナリストの処刑映像を公開

Posted August. 21, 2014 03:55,   

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イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が19日、米国人ジャーナリストを処刑する映像をネットに公開した。16日と17日、米軍がイスラム国家が掌握したイラク北部を空爆したことへの報復だ。2011年1月にシリア内戦が起こって以降、米国人がイスラム過激派組織に殺害されたのは初めて。米国は20日にも公式の立場を発表する予定だが、強硬対応する可能性が高い。

イスラム国家は19日、動画投稿サイト「ユーチューブ」に、「米国へのメッセージ」というタイトルで映像を投稿した。約5分のこの映像には、イスラム国家のメンバーと見える黒い覆面をした男が米国人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー氏(40)を処刑する様子が映っている。フォーリー氏は、米国のグローバルポストやAFP通信などにシリア内戦の情報を伝えていたが、2012年11月にシリア北部のイドリブで消息を絶った。

映像で、覆面をした男性はフォーリー氏に「真の殺人者は米国だ」とする声明を読み上げさせ、残忍にも凶器で殺害した。イスラム国家はまた、別の男性を映し、米国人ジャーナリスト、スティーブン・ソトロフ氏だと主張し、次の犠牲者だと言った。米誌タイムなどに寄稿していたソトロフ氏は、昨年8月にシリアで連絡を絶っていた。

ニューヨークタイムズは、映像のフォーリー氏が米軍収容所内のイスラム収監者が着るオレンジ色の囚人服を着ていた点を指摘し、「徹底して計算された殺害」と分析した。米軍のイスラム弾圧に対する報復であることを強調し、イスラム圏の同調を引き出そうとしたということだ。また、米軍の空爆後に映像を公開したのは、イスラム国家勢力が離脱しないようにする効果も狙っていると同紙は付け加えた。

この映像の報告を受けたとされるオバマ大統領は、一層強硬な姿勢に出る可能性が高い。2004年5月、米国がイラクに侵攻した際、米国人ニック・バーグ氏がアルカイダによって処刑された時も、米国は攻勢をより強化した。特に、オバマ大統領は最近、ウクライナとシリアへの「弱腰対応」で世論の批判を受けたため、攻勢に出る可能性が高い。

一方、英紙タイムズは、「映像の覆面をした男が話した時、強い英国南部のイントネーションだった」とし、「英国人ジハーディスト(聖戦主義者)である可能性が高い」と報じた。シリア人権観測所も20日、「7月の1ヵ月間だけでイスラム国家に合流するジハーディストが6300人」とし、「このうち外国人ジハーディストが1300人にのぼる」と伝え、憂慮した。