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開店休業中の大韓民国

Posted April. 28, 2014 06:42,   

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「開店休業の状態ですね。しかし、閑古鳥がなっていると文句の言える雰囲気でもないし…」

観光バス2台を運営しながら、直接運転も手がけているイ・ジョンラン氏(57、女)とチェ・ソンジン氏(60)夫婦は最近、仕事の手を休めている。修学旅行やピクニック関連の予約数十件が次々とキャンセルされたからだ。4月と5月は1年間で最も仕事の多い最盛期だが、観光客らは、「最近のような雰囲気では、遊びに行くのが、なんだか、罪のような気がする」と、予約を取り消した。イ氏は、「22日を最後に、江原原州(カンウォン・ウォンジュ)に旅行客を乗せて行って来たが、空いた座席が目立った」とし、「それすら、『予約のため、仕方なく来た』とし、一日中、沈没した旅客船セウォル号事故と子供らのことがかわいそうだと、空気は粛然としていた」と伝えた。イ氏夫婦は、「遅ればせながら、哀悼の雰囲気に参加したくて、当面、観光営業を自粛する計画だ」と付け加えた。

16日にセウォル号が沈没してから10日以上経っているが、大韓民国は依然、悲しみに浸っている。少なくない市民らは、「買い物したり、遊びに行くのがすまない気がする」、「普通の日常を過ごすことすら、気が楽ではない」という反応を見せている。このような空気のため、春のシーズンを迎え、この時期なら、人出で賑わっているはずの観光地やホテル、盛り場は、人たちの足がめっきり減っている。

普段なら、会社員らで賑わうはずの25日の金曜日の夜、ソウル光化門(クァンファムン)や鐘路(チョンノ)周辺はがらんとしていた。鐘路区瑞麟洞(ソリンドン)にある焼肉屋マネジャーのホン・スジン氏(42、女)は、「普段より売上げが約40%減った。事故直後は60席、50席など、団体予約がいきなりキャンセルとなった」と説明した。周辺で焼肉屋とカラオケを経営しているキム・ギョンユン氏(57)は、「本当に商売は上がったりだ。何人か客が来ても、酒を飲みながら愚痴ばかりこぼして行き、追悼の空気は当面続きそうな気がする」としながらも、「皆、自分の子供のような気がして、かわいそうだから、商売が駄目だと文句の言える状況ではない」と打ち明けた。

観光地も閑散とした様子だ。ハンファホテルアンドリゾートが経営しているアクアリウムは16日の事故後、27日まで、計2万5000人が予約をキャンセルしたことが、集計の結果分かった。ハン・ジョンウン氏(43)は、「子供と同年代の子供らが、冷たい海の中に閉じ込められているのに、暢気にアクアリウムを見物すのが悪い気がして、キャンセルした」と明らかにした。この会社が経営するゴルフ場も同様に、事故後536組が予約をキャンセルし、リゾートチェーンも同様に2万ルーム以上が、急きょキャンセルとなった。京畿龍仁(キョンギ・ヨンイン)のゴルフ場周辺で飲食店を経営しているキム某氏(61)は、「常連さんが、『最近のような時にゴルフをすれば、口うるさくいわれたりすることもありうるし、何よりも、ゴルフをする気が全く湧かない』と、予約キャンセルの電話をかけてきた」と話した。

一部の市民らは、家族の会合までキャンセルしながら、哀悼の雰囲気に加わっており、関連業界も落ち込んでいる。インターコンチネンタルホテルの関係者は、「レストランのほうは、小規模な家族会合までキャンセルとなるケースが多く、宴会も、ビジネス宴会ぐらい予定通りに開かれているが、それも、開始前に哀悼の時間を別途設けている」と説明した。ロッテワールドやエバーランドも、セウォル号沈没事件と関連し、一部の公演やイベントを自粛することを決めた。ロッテワールドは、ホームページに哀悼の文句を掲載し、「国全体が悲しみに浸っているだけに、国民的哀悼に参加する」という立場を明らかにしたりした。

一部からは、「関連対策を徹底的に立てて、犠牲者らを哀悼するものの、徐々に日常を取り戻すべきだ」という真剣な意見が出て来ている。ツイッターのハンドルネーム「ba***」は、「一度泣いてすむことではないだけに、心では哀悼するものの、日常に戻るべきだ」という書き込みを掲載した。「you***」は、「日常に戻るものの、彼らを記憶し、重い気持ちで社会を変えていくべきだ」と主張した。