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17万人の物語を盛り込んだ「ブリルソング」、ユーチューブで大ヒット

17万人の物語を盛り込んだ「ブリルソング」、ユーチューブで大ヒット

Posted January. 29, 2014 03:23,   

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「最近、どう過ごしているの、友人よ/ひょっとして、今も心が痛いの/いまは我慢しづらくても、大してことではないだろう。全て時間が過ぎれば/つかの間のことだから but I miss you」

最近、ユーチューブで人気を得ている歌「ブリリアントイズ」(ブリルソング)の歌詞だ。

現代(ヒョンデ)自動車が昨年11月22日に公開したこの曲のプロモーションビデオは、28日現在、クリック件数が820万件を越えている。自動車専門メディアの米オートモチーフニュースは昨年末、このプロモーションビデオを、自動車分野3位の映像に選んだ経緯がある。

現代車の関係者は、「普通、マーケティング業界でユーチューブでのクリック件数が100万件を超えれば、人気動画とみなしていることから、ブリルソングのプロモーションビデオは、『大ヒット』したことになる」と話した。

●顧客の物語が直接寄せられる

現代車は昨年6月から10月にかけて、世界中の顧客を対象に、自分だけの生々しい物語を、短い歌詞として作ってほしいというイベントを行った。顧客らは、「車に乗った時の感情」など、40種のカテゴリーの中から一つにまとめ、自分の物語を8句の歌詞にまとめて応募した。

このように集まった物語は計17万件。現代車は、そのうち、顧客らが共感できる内容を盛り込んだ歌詞、50件に絞った。絞られた物語は、単純な数値で計算すれば、3400対1の競争率を突破したことになる。この中には、彼女への切なさや職場の上司の不当な待遇にも立ち向かえないサラリーマンの本音、明るい未来を夢見る若者らの誓いなど、さまざまな物語が盛り込まれていた。

●人気歌手も参加

人気歌手らも、興行に力添えした。スカールやハハ、ギックスなどのヒップホップ歌手らは、絞られた内容を基に歌詞を完成させ、歌を歌った。ヒップホップデュオ「リサン」のギルは、作曲やプロデューシングを担当した。歌手のチョンインは、コーラスとして参加した。

ブリルソングのプロモーションビデオは公開直後、音源サイトのエムネットとバックスで、それぞれ2位と3位についた。企業が作った「ブランドソング」としては異例の結果だ。

現代車側は、「一般人を主人公にして、自分の物語が歌になるという心躍る経験をプレゼントするという考えに、多くの人たちが応えてくれた」と説明した。

●関心が集まって、別の参加に

現代車はすぐに、ユーザー制作コンテンツ(UCC)の応募イベントを続けた。顧客らがブリルソングにふさわしい映像を撮って送れば、これを編集し、消費者が直接出演したプロモーションビデオを追加で作るためだった。

現代車が開設したユーチューブのページには、世界のいたるところでアップロードした動画が、後を絶たなかった。応募者の国籍も、英国や中国、インド、チリ、コロンビア、エクアドルなど多岐に渡っていた。

豪州に住んでいる一人の大学生は、「私は作詞をしたこともなく、ラップもうまくない」といいながらも、「映像の制作から編集、作詞、歌、ラップを全て1人でこなした。相当みすぼらしいものだが、大目に見てほしい」と、動画を掲載した。彼の動画には、豪州人らが、サイの「江南(カンナム)スタイル」に合わせて踊る姿、クリスマスイブに通りを埋め尽くした人たちの姿など、彼が記憶に残したいと思っている日常的な姿が盛り込まれていた。

現代車は29日、客らの映像を編集した新しいプロモーションビデオ「ブリルソングパート2」を、ユーチューブに公開する予定だ。映像の最後には、UCCイベントに応募した全ての客の名前を入れることにした。

現代車のチョン・ミョンチェ・ブランド戦略室長(取締役)は、「ブリルソングのマーケティングは、消費者を主人公として参加させ、生々しいストーリーを通じて共感し、ヒップホップ音楽やプロモーションビデオで話題を呼んだことで、特別な意味を持っている」と話した。