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北朝鮮に水害支援提案も回答なし 韓国政府、今月下旬までの接触提案

北朝鮮に水害支援提案も回答なし 韓国政府、今月下旬までの接触提案

Posted September. 08, 2012 07:04,   

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政府が北朝鮮当局に洪水被害に対する支援を公式提案していたことが分かった。大統領選を約3ヵ月後に控えている時点で、人道的支援を通じて冷え込んだ南北関係を改善しようとする狙いがあるものと解釈される。しかし、北朝鮮は4日目になっても何ら反応を見せずにいる。

統一部の当局者は7日、「大韓赤十字社の名義で7日、板門店赤十字チャンネルを通じて北側に『洪水被害を支援する用意があり、この問題を話し合うため、接触しよう』と提案した」と発表した。政府は北側に接触時期を今月下旬の「秋夕(チュソク=旧暦の8月15日)前」を提案した模様だ。

柳佑益(リュ・ウイク)統一部長官も同日、国会の対政府質疑でセヌリ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)議員の関連質疑に対し、「干ばつや集中豪雨、台風などで北朝鮮の被害が大きいと思われ、助けたいという考えを北側に伝え、北側の答えを待っている状況だ」と話した。

政府は北朝鮮マスコミの報道や国連人道問題調整事務所(OCHA)の評価を基準に、北朝鮮で今年大雨や台風で223人が死亡し、23万人の被災者が発生し、農耕地12万町歩、住宅5万6000軒が被害に遭ったと推算している。

経済改革を進めているとされる北朝鮮当局は最近、周辺4強国との接触を増やしつつ関係改善を模索している。先月、「摂政王」と呼ばれる張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長が中国を訪問しており、米国とはシンガポールで非公式接触を行った。日本とも日本人戦没者の遺骨返還問題などについて対話を再開し、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記のロシア訪問説が取りざたされるなど、朝露関係にも回復の兆しが見え始めている。

しかし、韓国に対しては非難と脅迫の姿勢を崩さず、「顔を合わせる気がない」という態度を保持している。北朝鮮は先月、韓国側による離散家族再開の提案まで拒否した。年末の大統領選を控えて北朝鮮を管理する必要がある政府としてはもどかしさを感じている格好だ。

政府は先月初めから洪水被害への支援を検討してきた。実際、対北朝鮮人道的支援は南北対話の再開に向けた突破口の役割をしてきた。最近の事例としては10年8月、政府が100億ウォンの対北朝鮮洪水被害への支援を決定し、同年11月、延坪(ヨンピョン)島砲撃直前まで支援物品を伝えたことを機に、北朝鮮は抑留していたデスン号と乗組員を送還し、離散家族の再会も実現した。

政府は北朝鮮が対北協力民間団体協議会(北民協)の支援を受け入れたのを前向きなシグナルに解釈している。しかし、北朝鮮はまだ韓国の提案に対し何ら返事をしていない。統一部の関係者は、「北側も悩んでいるようだ」とし、「接触を提案した日付までまだ時間があるだけに待つ考えだ」と話した。



will71@donga.com