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[社説]政府発注工事を巡る審査、今も「賄賂の宴」だなんて

[社説]政府発注工事を巡る審査、今も「賄賂の宴」だなんて

Posted March. 29, 2012 05:57,   

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環境部傘下の韓国環境公団が昨年発注した地方都市の「下水汚泥資源化に向けた施設工事」は、12人の審議委員によって審査が行われた。そのうち10人の審議委員が、入札業者3社から金品を受け取った容疑がもたれている。賄賂を断った審議委員は、たったの2人だけだった。公務員の不正を食い止め、審査の専門性を高めようと設けられた制度が、金を渡す側は同様で、受け取る側のみ変わったことになる。

韓国環境公団の環境私設事業を巡る入札は、不正まみれとなっている。10年5月から11年末にかけて活動した環境公団・設計分科の審議委員50人中23人が賄賂を受け取った。賄賂を受け取った審査委員は、環境公団の役員や従業員、特許庁や自治体の公務員、国立・私立大学教授などだ。入札に参加した建設会社7社は洩れず、賄賂を手渡した。公共工事を巡る賄賂の宴に、官民学界が網羅されている。汚染浄化施設工事を巡る審査そのものが徹底的に汚染されたのだ。

各業者は、審議委員候補50人の身元について把握した後、学校関連コネや地縁、血縁などのある幹部職員を、「マンツーマン担当者」に指定し、たびたび食事や商品券、ゴルフ接待等を提供しながら管理してきた。賄賂を手渡した後、入札に落ちても損をすることなどない。ほかの事業の入札が続いており、審議委員は、候補郡50人に選ばれるため、保険料を払ったのと同然だ。

国策事業を巡る不正は、血税の浪費やずさんな工事へと繋がる。業者らは、賄賂に使われた金を、工事費を水増しして補った。国民の税金を分け合ったことになる。一部の審査委員は、賄賂を渡した業者には何も問わず、トップの点数をつけた。業者の力量とは関係なく、多くの賄賂を提供した業者が、事業権を獲得する可能性が高まる。環境施設のずさんの工事や効率性低下へとつながりかねない。

国策事業・施工事業者選定の過程で賄賂が渡されるのは、環境公団に限られたことではない。国策事業は、受注業者を評価する審議委員・候補郡が予め決まっている。土建業者らは、審議委員候補らに対し、たびたび金品や接待を提供し、就職口の世話を聞き入れ、歓心を買うというのが、業界の公然たる秘密だ。この輪を断ち切らなければ、政府や公企業の工事を巡り、同様の不正は繰り返されざるを得ない。賄賂を手渡した業者に対し、入札参加を厳しく制限し、二度とこのような真似ができなよう、関連規定を強化しなければならない。賄賂を受け取った公職者や大学教授への制裁も厳正に行うことが求められる。