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雪嶽山に行けば「高句麗」がある

Posted February. 24, 2007 07:15,   

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歴史は化石ではない。生命体のように生きて動く。それを私たちはテレビで実感している。高句麗(コグリョ)と渤海の歴史を扱った放送3社のドラマを通じてだ。ドラマを通じて立体的に歩み寄る歴史。人々は自ら大祚栄(テジョヨン)にもなり、朱蒙(ジュモン)のように大義を抱いてみたりもする。ドラマのセット場を訪れる人の足が絶えない理由だ。自国の歴史を奪おうとする外部の挑戦に対する決然とした応戦態勢でもある。KBSドラマ『大祚栄』の撮影が真っ最中の雪嶽(ソラク)ハンファリゾート(江原道束草)のセット場を案内する。

雪に覆われた雪嶽山の真景山水に直に接するのは久しぶりだ。名山雪嶽山の美しい姿。いかなる変化も読み取れない。白い雪は山を覆い、鋭い恐龍稜線(コンニョンヌンソン)の気概も変わりない。変わったことがあるとすれば、浅はかな人心だ。一陣狂風のように吹きつける北朝鮮観光の熱風で、金剛山(クムガンサン)に差をつけられた雪嶽山の現在の姿だ。

残念なのはそれだけではない。九十九折(つづらお)りの深山幽谷の坂道をゆったりと登る彌矢嶺(ミシリョン)の頂上。下り坂を行き、徐々に姿を現した外雪嶽の威容を鑑賞するその妙味までも彌矢嶺トンネルで失われた。速く安全になったことは感謝すべきことだ。しかし、昔の趣きと思い出を奪われたことは嘆かわしい。世の中がこのように空しく変わり、愚痴を言うのは無情な歳月に対してだけだ。

彌矢嶺トンネルの開通で変わったことは他にもある。束草側の坂道の入り口にあるコンコッ村(蘆鶴洞)だ。ここは彌矢嶺の渓谷。吹きつける激しい風で砂地になってしまった鶴沙坪(ハクサピョン)の荒野だ。何とか定着してやっと豆腐村をつくり、観光客が舌鼓を打つことで暮してきた。トンネルに向かう「新作路」が遠くから吹きつける風のため、昔の峠道とともに捨てられ、今では生計を心配する境遇になった。それでも豆腐の味は昔も今も変わりなく、東海(トンヘ、日本名=日本海)や束草を訪れる人は、柔らかな豆腐を味わいに訪れることを願う。

『大祚栄』の野外セット場。雪嶽ハンファリゾート内にあるここは、コンコッ村内のスンドゥブ村と垣根一つで隔てられている。名前は「雪嶽シネラマ」。2万7000坪の土地に70億ウォンを投じて建てたが、高さ18メートルの唐の皇宮を含め、高句麗復興運動地などの建築物約120棟がびっしりと建っている。

ドラマのセット場といっても、みな同じではない。ここは、全国に散在する約40のセット場とは違う。大半が「セット用」としての限界があるのに対し、ここはテーマパーク級だ。建物だけを見ても分かる。臨時の仮建物のセットではない。コンクリートで建てられた永久建物なので、感じからして違う。実際の運営もそうだ。高句麗や唐の服装で扮装したエンターテイナーが客を迎える。訪問者と記念撮影をし、パフォーマンスもする。

工事費全額と敷地をハンファリゾートが負った理由は、ドラマの撮影終了後も、テーマパークや野外セット場として活用する計画のためだ。そのため、入場料(6000ウォン)が他のセット場に比べて割高だ。今後は、レストランもでき、アトラクションやパフォーマンスも追加される予定だ。

雪嶽シネラマの入口に巨大な黒い石碑が立っている。広開土大王碑だ。中国にある実物とまったく同じように作られた。セット場の中では、三足烏(さんそくう)の旗の後ろに巨大な城壁と城門が視野に入ってくる。高句麗軍の服装の守門将から検問を受けて入った城内。高句麗の民家が目の前に広がる。空を見上げよう。外雪嶽山の山景が空の半分を占める。金剛窟と蔚山岩、恐龍稜線、彌矢嶺の峠道…。その後ろには白い雪に覆われた大青峰(テチョンボン)も見える。セットと山が一体となり絶妙だ。

高句麗の民家を通り過ぎると、巨大な皇宮。ここから唐が現れる。北京の紫禁城を縮小して作ったもので、ドラマに随時登場する。ここから右に抜ければ店が並んだ通りで、続いて高句麗の通りが現れる。主人公の大祚栄と安東都護府の薛仁貴(ソルイングィ)の激突に進むドラマ『大祚栄』の興味津々な展開。セット場を見た後なら、ドラマを視聴する楽しみが一層湧くのではないか。運が良ければ撮影現場も見られるだろう。

『大祚栄』のセット場は、海と山、コンドとウォーターパーク、そして美味しい店がうまく調和し、家族旅行に最適だ。



summer@donga.com