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山寺の秋を味わいましょう

Posted November. 11, 2004 23:14,   

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ほんのりと赤く染まった紅葉の間に、白い額を現わした白岩山(ベクアムサン・741m)。美しい山が目立つのは、屏風のような高く青い秋空のお陰だ。だが、この山は頭を下げない。堂々と頭をもたげて天地を号令するかのような勢いだ。地から生まれて山になれなかったことを嘆くのは、天から生まれて太陽になれなかった哀痛さほどであるはずだ。

山と寺は別々ではない。山が寺で、寺が山だ。まわりを見まわしてみよう。寺の名前の前には決まって山の名前が付く。それも同じ理由からだ。白岩山白羊寺(ベクヤンサ)がそうで、内蔵山(ネジャンサン)内蔵寺がそうだ。

紅葉が山火事のように山を覆った今日この頃。3歳の子供の手の平ぐらいの小さな紅葉で包まれた白岩山白羊寺(全南長城)は、この秋に尋ねてみるに打ってつけの名山で大寺だ。過ぎ去る秋を惜しみ、紅葉の森の道を歩いてみたい人たち。あれこれ考えずに車を走らせて、南へ南へと長城(チャンソン)まで力いっぱいアクセルを踏もう。

○大雄殿(テウンジョン)の前まで続く紅葉のトンネル

朝6時。冷たい夜明けの空気が爽やかだ。収獲を終え空っぽになった田に積んである藁の束に親しみを感じ、高く清い空の下に繰り広げられた山と野が新鮮だ。

湖南(ホナム)高速道路から白羊寺インターチェンジを出たら、広々とした長城湖が客を迎えてくれる。湖に沿った道はソウルと木浦(モクポ)間の都市を結ぶ国道1号線。赤い紅葉の並木がある。白羊寺は遠くないようだ。白羊寺進入路がつながる三叉路。ヤクス川付近は市場のように混む。長城の名物である干し柿行商だ。ここから一周門(イルジュムン)、いや大雄殿までの道は楓で飾られる。道の両側の木が枝を合わせた所は紅葉トンネルを作る。その下を紅葉の落ち葉の道が続く。

韓国では小さな紅葉をエギ(赤ちゃんという意味)紅葉と呼ぶが、これは葉が小さいからと言うより、木が小さくて付けられた名前だ。それでも、高いものは高い。長年の樹齢のお陰だ。今秋、可愛いエギ紅葉を何枚が拾って、本の間に挟み込んでは、たまに手紙でも書いて送ったらどうか。

老松の枝が横になった一周門を過ぎて、上り坂を少し上がると境内だ。羊のように白い岩肌を見せる白岩山が紅葉の間に見える。

○山寺は晩秋に向けて

境内の建物が見える頃、池を通る。真夏の溢れている時は気付かなかったが、水が減ったいま見てみると、谷を堤防でかこって作った池だ。その中で紅葉の赤色と秋空の青色が混じっている。

階段池のてっぺん。その池の傍には素敵な東屋のサンゲ楼がある。明鏡之水に映ったサンゲ楼の紅葉が、静かな秋の風に吹かれて落ち、落ち葉の波紋が消えては現われる。

池があるということは、そこに水を流しこむ渓谷があるということ。その水源を訪ねると、そこには、石で作られた虹橋が置かれていた。俗世の世界と仏法の世界を繋ぐ橋だ。精巧な彫刻を彷彿させる建築物だ。

橋を渡ると境内だ。四天王像が立っている金剛門(クムガンムン)の中に、紅葉できれいに染まった山を背景に、大雄殿などの建物が静にたたずむ景色が目に入る。この寺の建物を、ひと目に見下ろすことの出来る薬師庵(ヤクサアム)が、山の中腹に見える。境内でぶらぶらとしていたら、供養所前の仏堂で足が止まった。軒にぶら下がった干し柿のためだ。落ち葉におおわれた供養所の前庭、枯木の下に置かれ、紅葉に埋まった屋外テーブルが、建物と調和を成した風景はもっと良かった。山寺の秋はこのように趣がある。

○旅行情報

△白羊寺紅葉感想〓今週が最後。

△道案内

−自動車〓湖南高速道路〜白羊寺インターチェンジ〜地方道15号線〜国道1号線〜モクジェ〜長城湖〜北下面(ブクハミョン)〜ヤクス川ロータリー〜地方道16号線〜白羊寺進入路。

−バス〓ソウル高速バスターミナル出発。3時30分所要。長城ターミナル061−393−2660

−鉄道(www.barota.com)〓ムクゲ号、セマウル号、KTX長城駅停車。1544−7788

△情報

−長城郡庁(www.jangseong.jeonnam.kr)〓061−390−7224

−白羊寺(www.baekyangsa.org)〓061−392−7502

△パッケージツアー〓13日、14日出発する日帰りツアーがある。スンウ旅行社(www.swtour.co.kr)02−720−8300



summer@donga.com