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傷だらけの女子ボクシング 世界チャンピオン

傷だらけの女子ボクシング 世界チャンピオン

Posted January. 14, 2004 23:19,   

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国内最初の女子ボクシング世界チャンピオンである李インヨン(サンボン体育館)が行方を暗ましている。国際女子ボクシング協会(IFBA)フライ級1次防衛戦を行ったのが、昨年12月24日。以後李インヨンは一回も体育館に姿を現わしていない。

トレーナーである金ジュビョン・サンボン体育官長、プローモーターであるビョン・ジョンイル代表(前世界チャンピオン、BJIプロモーション)とも連絡を絶った。もちろん防衛戦後一回も訓練したことがない。誰も李インヨンがどこにいるか知らない。通常3ヵ月内に次の防衛戦を行わなければならないが、まだ2次防衛戦の日程も決めることができない。このままでは試合もせずにタイトルを渡さなければならなくなる。

男に劣らぬファイトと根性で世界のトップに上りつめた李インヨン。一時はアルコール中毒でもあったが、ボクシングをはじめてお酒をやめ、「人間の勝利」とまで言われた李インヨン。彼女は、それほどまでして望んだ世界チャンピオンベルトを獲得した後、どうして迷っているのか。

#トレーナーとプローモーターとの葛藤

ボクシング界は、李インヨン彷徨の原因をトレーナーとプローモーターの葛藤とみている。そして、その中心には後援会社選定の問題がある。

金館長はある建設会社を公式後援会社にしようと主張しているのに対して、ビョンプローモーターは他の企業をスポンサーに指定しようとしている。金館長は「李インヨンは私が育てた選手で私にも権利がある」と話した。一方、ビョンプローモーターは「私は李インヨンがチャンピオンになるまで後援会社を捜すことができなくて自費を投じており、合わせて1億ウォン余りの損害を被った」と反感を示した。

彼らの葛藤は法廷にまで拡大する様相だ。金館長は最近新しい体育館を開館したが、ビョンプローモーターがこれを「李インヨンを利用して体育館を得た」とデマをまき散らしているというのだ。

対戦料も問題。李インヨンはチャンピオン挑戦当時600万ウォン程度を対戦料としてもらっており、1次防衛戦の時も5000万ウォンにとどまった。李インヨンは対戦料がとても少ないとビョンプローモーターと葛藤を招いてきた。

#馬山から送られた手紙

李インヨンが最近、消息を伝えてきたのは2日前の12日。金館長に送った手紙一通が全部。「近いうちにすべてのことをお話いたします」という内容。どこで何をしているということも、いつ尋ねるということも全くなかった。

封筒に押された消印は慶尚南道馬山市(キョンサンナムド・マサンシ)。馬山市に知人がいないという周辺の話からして、李インヨンは現在一人で地方を歩き回って自分の去就を思っているものと思われる。「日本に渡った」という噂もあるが確認されていない。

韓国ボクシング委員会の李セチュン事務総長は「トレーナーとプローモーターの感情のもつれのため、国内唯一の現役チャンピオンが犠牲にされる危機にある」とし「二人は無条件妥協して選手保護を最優先にしなければならない」と主張した。



李元洪 bluesky@donga.com