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[オピニオン]先を行くドイツ

Posted June. 17, 2003 22:09,   

한국어

韓国とドイツは、格段の国力の差にもかかわらず、いくつかの分野で比較対象にされる縁がある。韓国が60、70年代に経済成長を続けたことで、世界各国はドイツの「ライン川の奇跡」にちなんで「漢江(ハンガン)の奇跡」という賞賛で激励した。韓国は、ドイツが分断されている時は同じ分断国家として、ドイツ統一後はドイツの経験から教訓を学ぶために特別な関心を傾けた。長年、ドイツ語が英語の次に多くの学生が学ぶ外国語だったという事実からも、ドイツに対する韓国人の好感を確認することができる。

◆米軍撤収と再配置という懸案をめぐって、両国を比較することも興味深い。駐独米軍と駐韓米軍が、海外駐留米軍の再配置の核心に浮上しているからだ。3万7000人の駐韓米軍が半世紀の間、韓半島の平和を守る戦争抑制力の役割を果たしてきたように、7万人の駐独米軍は、米国の対欧州戦略を実行する中核として、数十年間、欧州の平和のために寄与してきた。最近、韓国は反米デモで、ドイツはイラク戦反対で、米国の気分を害したという点も似ている。ならば、駐留米軍の変化に対するドイツと韓国の対応に似ている点があるだろうか。

◆ドイツの13の都市の市長がワシントンを訪れ、米国防総省や国務省の議会関係者らに会い、米軍基地の存続または撤収規模の最小化を訴えたという。カイザースラウテルン市の市長はドイツ放送との会見で、「米軍が撤収すれば、年間10億ドルの収入が減少する」と語った。市長らがワシントンでどれほど切実に米軍の必要性を強調したか、見当がつく。ドイツの市長たちは、米軍が撤収するとしても、撤収規模を縮小できるという期待をもったと、訪米の成果を説明した。米軍駐留を地域経済に対する寄与の観点で把握し、被害を減らすために対米ロビーまでするドイツ市長らの積極的な姿勢がうらやましい。

◆韓国にも、米軍が駐留する地域に自治団体首長協議会という組職がある。ドイツの市長たちのように、団体で対米ロビーをすることもできるが、まだそのような動きはない。駐独米軍のように駐韓米軍の役割を軍事的観点でばかり見るのは短見である。駐韓米軍は昨年、韓国民間人の人件費、現地調逹など、7億5000万ドルの駐留費用を支出した。韓国が分担した防衛費4億8000万ドルを控除する単純な方式でも、米軍の純支出は2億7000万ドルにもなる。米軍駐留地域の地方自治体にはそれこそ「ドル箱」である。一時的に街で力を得た「反米」に執着するのか、「容米」に目を向けるのか。ドイツの場合をみれば、韓国の自治体首長たちがしなければならない選択は自明である。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com