北朝鮮が24日、発射実験を行ったミサイルは最初知られた射程80kmのロシア製の旧型短距離ミサイルではなく、新型長距離地対艦ミサイルだったと、米紙ワシントンタイムズが27日報じた。
同紙は匿名を求めた米情報当局者の話として「発射発射を行ったミサイルは、射程96kmの中国製HY−2、シルクワーム・ミサイルを長距離用に改造したAG−1ミサイルであることが判明した」と報道した。
このミサイルは最大射程が160km程度に推定されており、これは北朝鮮のミサイル戦力が大きく強化されたことを意味する、と同紙は伝えた。
米国の情報関係者たちは、このような長距離ミサイルの発射は、北朝鮮に米空母や艦船を攻撃できる能力を示すものだと話した。AG−1ミサイルは97年5月に初めて発射された。同関係者たちは、また北朝鮮が数日内に追加でミサイルを発射実験に踏み切るものと予想しながら、北朝鮮内の発射施設を注意深く観察していると語った。
一方、日本の読売新聞は27日、北朝鮮がテポドン弾道ミサイルの発射基地である舞水端里(ムスタンリ)で、1月にミサイルエンジンの噴射実験を行ったことが米偵察衛星の写真判読などによって確認された、と報じた。
この基地施設には光ファイバー網が整備されたほか、ミサイル発射台の周囲に機材搬入を覆い隠すためのものとみられる屋根が設けられたことも確認された、と同紙は伝えた。
日本政府筋は「北朝鮮がエンジンと本体部分の組み立てを始めたことは確認されておらず、直ちにミサイルが発射される兆候はない」としている。
北朝鮮は、99年にミサイル発射の凍結方針を明らかにしたにもかかわらず、先月11日、発射実験を再開できると脅かしたことがある。
日本政府関係者は「北朝鮮はミサイル発射そのものは凍結しているが、ミサイル開発は続けている。99年秋以降も年に1、2度の頻度で、エンジンの噴射実験を行っている」と指摘した。
李基洪 hanscho@donga.com sechepa@donga.com