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「社会的距離置きに」逆行する日本、休日に数十万人が花見

「社会的距離置きに」逆行する日本、休日に数十万人が花見

Posted March. 23, 2020 08:01,   

Updated March. 23, 2020 08:01

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新型コロナウイルスの感染拡大で世界各国が「社会的距離置き」を強化している中、日本は市民が自由に野外活動をする措置をとった。これに対して、日本国内の感染者が急増する恐れがあると国内外から懸念されている。

休日の春分の日(20日)から3連休を迎えた東京都心では、晴天で人々が外出し、各地で人だかりとなった。特に、今週桜の開花が始まり上野公園などの花見の名所には数十万人が集まった。

22日午後、記者が現場を訪れた時にはすでに公園の入口から約500メートル離れた交差点から車が道路を埋めつくした。公園側は、新型コロナウイルスの感染防止のために、シートを敷いて宴会をする場所には入れないようロープを張ったが、人々は意に介さなかった。ロープを越えて中に入り、飲食をする人が多くいた。マスクを着用しなかった花見客も少なくなかった。大学生の田辺さんは、「新型コロナウイルスの感染が心配でずっと家にいて、もどかしくて出てきた」とし、「(感染が)心配だが、大丈夫だろう」と話した。

 

同時刻、渋谷や原宿など東京の代表的な繁華街も、ショッピングに来た人々で足の踏み場もないほどだった。大勢の人で歩くのがやっとだった。家族と出かけたある市民は、「新型コロナウイルスに対して大袈裟だという気がする」と話した。このような状況は東京だけではなかった。東京五輪の聖火が展示された宮城県仙台市の仙台駅の前には21日、5万2千人が訪れた。

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の感染者を除いても、すでに日本国内の感染者は1千人を超えた状況だ。新型コロナウイルスによる感染症対策の日本政府の専門家会議のメンバー、押谷仁東北大学教授(微生物学)は、東亜(トンア)日報の電話取材で、「人の動きを制限せず、ある水準以上になれば、非常に制御が難しい」とし、「人の移動を制限してウイルスの拡散を防がなければならない」と強調した。

 

専門家会議は19日、「大都市を中心に感染源がわからない患者が継続的に増加している」とし、「このような地域が全国に拡大すれば、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねない」と指摘した。ブルームバーグ通信は19日、英キングス・カレッジ・ロンドン公衆衛生研究所の渋谷健司所長のインタビューを通じて、「東京五輪のために感染事例があらわれなかったが、すぐに爆発的に急増するだろう」と報じた。

しかし、安倍晋三首相は20日、政府対策会議を開き、これまでイベント自粛や休校要請などの措置を実施したことについて、「地方自治体やイベント主催者が柔軟に対処してほしい」と明らかにした。朝日新聞は、「安倍首相が一方的な指示で『独断』という批判を受け、このような決定を下した」とし、事実上、自己責任を取れというようなものと指摘した。


東京=キム・ボムソク特派員 bsism@donga.com