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北朝鮮・東倉里発射場で設備移動、「移動式組み立て設備」が中心部に

北朝鮮・東倉里発射場で設備移動、「移動式組み立て設備」が中心部に

Posted June. 06, 2023 08:52,   

Updated June. 06, 2023 08:52

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北朝鮮が平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンプクト・チョルサングン・トンチャンリ)の西海(ソへ)衛星発射場で設備を移動させていることが確認された。北朝鮮が先月31日、衛星発射体「千里馬(チョンリマ)1」の打ち上げに失敗した直後に再度の打ち上げを予告したため、失敗した新規の発射場ではなく、既存の発射場で今月中に軍事偵察衛星を打ち上げる作業に入ったという観測も流れている。

米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は5日、衛星画像を提供する米プラネット・ラボが3日に撮影した衛星写真を分析した結果、東倉里発射場で移動式組み立て設備が発射台の中心部に移動したと報じた。先月29日の衛星写真では、この移動式設備が発射場の西側に位置する発射台(ガントリー・タワー)側にあったが、今回の撮影の結果、中心部の方に移動したということだ。移動式設備は、ロケットを組み立てる主処理建物と発射台の間の長さ140メートルの距離を行き来して作業する。VOAは、「北朝鮮が2回目の発射を公言した状況で、西海衛星発射場の核心設備が動きを見せたのは注目すべき変化」と報じた。移動式設備が発射台から離れる動きを見せたが、このような動きが観測されたこと自体が打ち上げに向けた重要な兆候である可能性があるということだ。韓国国家戦略研究院ミサイルセンターの張泳根(チャン・ヨングン)センター長も、「移動式設備は必要に応じて何度もレールを行き来することができる」とし、「どのような理由で移動したのかは断定できないが、発射の兆候と見ることができる」と話した。

先月、偵察衛星打ち上げの前に北朝鮮は移動式設備を今回動きが確認された既存の発射場だけでなく新規の発射場でも発射台側に移動させた。その後、北朝鮮は3キロほど離れた新規発射場でのみ偵察衛星を打ち上げた。このため、既存の発射場に移動式設備を置いたのは偽装戦術ではないかと分析された。

今回は既存の発射場でのみ動きが確認されていることから、北朝鮮が失敗した新規発射場ではなく、既存の発射場を2回目の発射の場所として選んだのではないかとみられている。政府消息筋は、「北朝鮮の今回の移動式設備の動きも偽装ではないという保証はない」としながらも「軍当局も動向を注視している」と強調した。そして、「北朝鮮が公言したように、今月中に再び挑発する可能性があると見ている」と付け加えた。


申晋宇 niceshin@donga.com