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[オピニオン]映画より強烈なオスカー受賞スピーチ

[オピニオン]映画より強烈なオスカー受賞スピーチ

Posted February. 25, 2015 07:18,   

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「1971年、ルイジアナ州に2人目の子どもを身ごもった10代の少女がいました。彼女は高校を中退したシングルマザーでした。でも、2人の子どもたちと共に何とか人生を向上させようとしていました。彼女は子どもたちを励ましました。『クリエイティブでいなさい。一生懸命働きなさい』と。その女性が、今夜この会場に来ている僕の母です」。昨年、アカデミー賞助演男優賞を受賞したジャレッド・レトの受賞スピーチは感動を呼んだ。

◆毎年、アカデミー賞授賞式は、笑いと感動の受賞スピーチで話題を生む。1998年に「タイタニック」で11部門を受賞したジェームズ・キャメロン監督は、「私は世界の王だ」と叫び、2003年に長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したマイケル・ムーア監督は、「この戦争に反対する。ブッシュ氏よ。恥を知れ!」と叫んだ。普通45秒内でスピーチを終わらせなければならないが、メインの受賞者や感動的なメッセージの場合は2〜3分でも許される。国内の映画祭や演芸大賞の授賞式で、スターが「○○代表、○○監督、家族、ファン」への感謝を羅列するお決まりのスピーチとは違って、それ自体が短い強烈なパフォーマンスだ。

◆24日に開かれた第87回アカデミー賞授賞式では、性差別、移民、自殺などの社会問題を盛り込んだすばらしいスピーチが続いた。オスカー4冠に輝いた「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のメキシコ出身のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督のスピーチは哲学的だ。「真の芸術と個性は比較することも、レッテルを貼ることも、敗北することもできない。すべての存在が意味があるためだ」。

◆天才数学者アラン・チューリングの人生を描いた「イミテーション・ゲーム」で脚色賞を受賞したグレアム・ムーアのスピーチは、最高のスピーチに選ばれた。同性愛者である彼は、「16才の時、自殺未遂をしました」という告白で話し始めた。彼は他人と違うと感じた時、世の中でどこにも居場所がないという気持ちになって苦しんだと述べ、どんな理由であれ、あの時の自分のように孤独に生きている若者に励ましの言葉を投げかけた。「Stay weird,Stay Different」。変わっていて違っていても、そのままで大丈夫。ありのままの自分を受け入れることを勧める彼のメッセージは、今ソーシャルメディアを通じて広まっている。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com