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政府、対北朝鮮メッセンジャーにEU活用を検討

政府、対北朝鮮メッセンジャーにEU活用を検討

Posted April. 10, 2013 04:20,   

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政府が欧州連合(EU)を「対北朝鮮メッセンジャー」に活用する計画だ。

政府当局者は9日、「北朝鮮が米国と中国の話を聞かない状況で、韓半島信頼プロセスの進展に向けて、北朝鮮と国交を結んでいるEUを新たな対北朝鮮チャネルに活用する」と明らかにした。そして、「EUが北朝鮮と接触する機会に、政府の対北朝鮮メッセージをEUを通じて北朝鮮に伝える」と付け加えた。

北朝鮮の終わりの見えない「瀬戸際戦術」で対話チャンネルが断たれているうえ、米国、中国、日本、ロシアの6者協議当事国もほぼ無策という状況で、EUを現状況を打開する「救援投手」として積極的に活用するということだ。政府はEUを通じて北朝鮮に態度変化を求め、「北朝鮮が一定期間挑発しなければ対話を始めることができる」というメッセージを送るものとみえる。

政府は、EUが北朝鮮と国交を正常化し、EU加盟国27ヵ国のうち25ヵ国が国交を結んでおり、平壌(ピョンヤン)に公館がある加盟国も7国あるため、メッセージを北朝鮮指導部に伝えることが容易であると判断した。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、EU加盟国のドイツについて、「北朝鮮はドイツとの約束は必ず守らなければならないと考えている」とし、北朝鮮とドイツの関係を韓半島信頼プロセスのベンチマーキングのモデルに取り上げていた。

ある当局者は、「北朝鮮は米国よりもEUの話を比較的よく聞く。北朝鮮の人権問題も米国よりEUが提起すれば北朝鮮の抵抗が小さい」と指摘した。EUとその加盟国は、高官の訪朝や人道レベルの北朝鮮支援も比較的多い方だ。

尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は8日夜、キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表(EU外相)と電話会談を行い、韓国とEU間の北朝鮮政策の協力について話し合った。アシュトン代表は、「北朝鮮政策で韓国と連帯することで、北朝鮮の誤った行動に対して明確なメッセージを伝えることができる」と述べたと、外交部当局者が明らかにした。尹長官はアシュトン代表に、「EUが北朝鮮の態度変化を促す国際社会の世論づくりの先頭に立ってほしい」と要請した。

一方、中国外交部の洪磊報道官は8日、米朝間の直接対話を求めた。しかし、北朝鮮の3度目の核実験後、中国と北朝鮮との関係に狂いが生じ、中国の北朝鮮に対する影響力も減少しており、「中国がすべきことを米国に押しつけている」という指摘が国際社会から出ている。政府のある関係者は、「過去の韓半島危機の重大な岐路で、中国が仲裁役として活用した『高官の対北朝鮮派遣』の計画も今回はなさそうだ」と述べた。北朝鮮は、米朝間の接触チャンネルである「ニューヨークチャネル」を通じて米国に対話を求めているが、米国は「米朝対話で状況を突破する考えはない」という方針だ。



zeitung@donga.com