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価格逆転、中国製より安い仏製登場

Posted November. 10, 2012 08:23,   

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韓国製はもとより、「低価格工業製品」の代名詞でもある中国製よりも安いフランス製洗濯かごが、国内大手スーパーに登場した。ロッテマートが先月発売したフランス製洗濯かご(40リットル)は、価格が7800ウォンと、30リットルの韓国製(8500ウォン)より安い。ロッテマートは当初、中国製洗濯かごを輸入しようとしたが、販売見込み価格が9300ウォンと、19.2%も高く、輸入を諦めた。

人件費や物流コストが多くかかる上、優れた安全性やデザインで「ブランド品」のイメージまで加わっているフランス製品が、中国製より安い「奇妙な現象」が起きたのだ。

フランス製は昨年7月、韓・欧州連合(EU)自由貿易協定(FTA)の発効を受け、関税上恩恵が生まれた上、米国や欧州の量的緩和措置を受け、昨年10月から、ユーロに対してウォン高が進み、価格的なメリットが生じたことによる影響だ。

●中国製より安いフランス製かご

ロッテマートは5月17日、フランス製洗濯籠を、2.62ユーロに購入した。対ユーロウォン相場が1年前より4.3%ウォン高ユーロ安が進み、1ユーロ=1478ウォンを記録すると、足早に動いたのだ。FTAにより6.5%だった関税もなくなり、1個当たり7800ウォンの値段をつけても、なかなかよい収益を上げることができた。

当時、天秤にかけていた中国製洗濯籠の現地価格は、米ドル基準で1個当たり4.1ドルだった。しかし、対ドルウォン相場は1ドル=1164ウォンと、1年前より6.7%もウォン安ドル高が進んだ上、関税面での恩恵もなく、販売見込み価格は9300ウォンにもなった。ロッテマート・グローバルソーシングチームのイム・ヒョンジョン商品企画者(MD)は、「フランス製洗濯籠は、発売と同時に、韓国製より4倍以上の販売高を記録した」と主張した。

為替相場とFTAという変数のおかげで、欧州製工業製品の価格競争力が高まると、ロッテマートは、自社のメンバー制倉庫型量販店「ビックマーケット」でも、欧州製製品を大量に販売している。イタリア製野菜水切り機を、中国製より100ウォン安い9900ウォンで、イタリア製アイロンがけ板を、国産より1100ウォン安い6万1900ウォンで販売している。ロッテマートの関係者は、「為替相場が落ち着きを見せたり、さらにウォン高ドル安が進めば、フランス製チョコレート『シモア』の物量を2倍に増やし、毎月割引イベントも開くつもりだ」と語った。

●原材料価格の高騰で相殺効果

対ドルウォン相場は9日、1ドル=1087.6ウォンとウォン高ドル安が進み、小麦粉や砂糖、ワイン、アーモンドなどを輸入している各流通業者も、ようやく息を吹き返している。為替相場はこの1年間で、最もウォン安ドル高が進んだ5月24日(1ドル=1184.0ウォン)に比べ、8.1%もウォン高ドル安が進んだ。

小麦粉や砂糖などを輸入しているCJ第一(チェイル)精糖は、1ドル=10ウォンのウォン高ドル安が進めば、年間30億ウォンの利益を上げると試算している。同社の関係者は、「先月、国際小麦粉の平均価格は、ブッシェル(約27.2キロ)当たり8.7ドルと、6月より32%値上がりしたが、ウォン高が進み、何とか持ちこたえている」と伝えた。ロッテ酒類の関係者も、「10%ウォン高ドル安が進めば、原価が6%減少する効果がある」と主張した。

購入代行サイトを利用する消費者らも、顔色が明るくなっている。GSショップが運営する購入代行サイト・プレインで、「ポロラルフローレンキッズジャケット」は5月2日の15万9800ウォンから、現在は11万4800ウォンに、「ナイキのウィメンズルナグライドプラス3」は、9万4800ウォンから、7万4800ウォンにそれぞれ値下げした。

もちろん、ウォン高が進んだからといって、全ての製品の価格が安くなるわけではない。流通会社の関係者は、「企業家たちは通常、ウォン安が進む時に備え、すぐには値下げに踏み切らない」とし、「一度下がった価格は、世論の批判のため、すぐには、再び値上げに踏み切れないからだ」と主張した。



yhkang@donga.com