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混乱続く北朝鮮、住民に500ウォンの「配慮金」支給へ

混乱続く北朝鮮、住民に500ウォンの「配慮金」支給へ

Posted December. 07, 2009 09:03,   

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北朝鮮事情に詳しい消息筋は、デノミネーション(通貨呼称単位の変更)に伴う通貨交換最終日の6日も、住民の間で混乱が続いたと伝えた。

韓国の北朝鮮人権団体「グッドネイバース」が発行するニュースレター「今日の北朝鮮便り」は同日、「突然の通貨交換で衝撃を受けた(北朝鮮)住民の中には、心臓マヒで倒れたり死亡する人が出た。(90年代の)苦難の行軍の時から苦労して商売をして貯めたお金が一瞬にして水の泡に消えることに驚きを禁じえなかった」と伝えた。同誌は、「(北朝鮮当局が)通貨交換を宣言した後、住民世論が思わしくない状況で、突然死亡する人が出たため、死因の調査に着手した」と加えた。

北朝鮮の市場や工場、企業所も当分の間、正常運営を期待することは難しい状況だという。労働党の地方党関係者らは、「12月まで、市場で商売が正常化するのは難しいだろう。通貨交換の後、新しい価格が公表されても、当分は現金の流通はうまくいかないだろう」と話したと、消息筋らは伝えた。北朝鮮当局は、新しい公定価格を公表するまでは、市場で新しい通貨を使用できないよう100ウォン券以下の新通貨はまだ支給していないという。さらに同誌は、「すべての工場、企業所でも、通貨交換の期間の1週間は生産が止まった状態だ」と伝えた。

在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報は4日、朝鮮中央銀行のチョ・ソンヒョン責任部員の話として、「(通貨改革後)1〜2日は混乱があると予想していた」と伝えた。しかし、先月30日の通貨改革から7日目の同日まで、北朝鮮内部の混乱は続いているという。「良き友」は、「北朝鮮当局が、住民の不安を静めるために、7日から新通貨で国営商店や市場で食糧や最小限の生活必需品を買えるようにする」と伝えた。また、「(北朝鮮当局が)通貨交換が終わった後、住民1人当たり500ウォンの『配慮金』を支給する事業を実施する予定だ」と伝えた。

いっぽう、北朝鮮が今年7月以降、韓国への攻勢を自制し、対話と支援を求める融和政策を展開しているのは、今回のデノミ措置を控え、韓国側の大規模な経済支援を受けるためのものではないかという分析が出ている。今回の措置の成否は、国家が住民に十分な商品を供給できるかどうかにかかっている。北朝鮮当局も、内部生産だけでは供給を充当できないことを承知しているため、外部支援を期待して、今年下半期以降、米国、韓国などに融和政策を展開する可能性が高いということだ。

金正日(キム・ジョンイル)総書記は8月16日に、玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代(ヒョンデ)グループ会長と妙香山(ミョヒャンサン)で会見し、南北交流協力に関する5項目を約束した。北朝鮮当局はその後、大規模な現金収入が保障される金剛山(クムガンサン)と開城(ケソン)観光の再開を韓国政府に求めている。また、北朝鮮は、開城工業団地と金剛山への陸路通行を制限した「12・1措置」を解き、秋夕(チュソク=旧暦の8月15日)を機に実施された離散家族再会などを許可した後、人道的支援を名分に大規模な食糧支援を韓国政府に要請した。

これに関連して、北朝鮮は8〜10日、オバマ米大統領の特使の資格で平壌(ピョンヤン)を訪問するスティーブン・ボズワース北朝鮮政策特別代表にも積極的な融和メッセージを伝える可能性が高いというのが、専門家たちの見方だ。ある専門家は、「北朝鮮は非常にせっぱ詰まった状況だ。北朝鮮支援に生ぬるい韓国よりも、米国にしがみつく可能性がある」と話した。



zeitung@donga.com kyle@donga.com