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[オピニオン]メダリストのお母さん

Posted August. 20, 2008 07:32,   

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五輪史上初めて8冠に輝いた米国の水泳選手マイケル・フェルプスの受賞の感想が話題を呼んでいる。17日、400メートル・メドレーリレーで8個目の金メダルを獲得した後、彼の第一声は「ママに会いたい」だった。その後の記者会見でも「30秒だけでもママと一緒にいたい。(五輪が終わると)ローマの水泳大会に参加する。ママがローマ観光を望んでいるからだ」と話した。米国で一番セクシーな男に挙げられ、女心を揺さぶる選手の感想としては意外だった。フェルプスがそれほど懐かしんだ母親は離れているわけでもなく、競技場の観衆席に座っていた。

◆だからと言って、彼が「マザコン」というわけではない。フェルプスが7歳の時、夫と離婚して2人の娘と注意力欠陥障害(ADHD)にかかっていたフェルプスを抱え、頑張ってきた母親のデビー・フェルプスの人生を考えると、彼の思いも頷ける。偉大な選手の後ろには多くの場合、汗と涙、祈りで世話を焼いてきた親がいるものだが、栄光の瞬間に選手らが主に感謝の気持ちを伝える相手は母親だ。それも体格のがっちりした男子選手がそうである。

◆米国のウェブマガジン「スレート」がNBC放送の五輪中継を基礎資料に毎日集計して発表する「五輪感性指数」で「母親」が1位を占めた。歴代五輪で頻繁に使われた感性的な言葉33個を選んだ後、このうちどれが北京五輪で一番よく登場するかを調べたら、「母親」が1日最高84回で、「挑戦」「勇気」「献身」「夢」「栄光」「英雄」「奇跡」「熱情」「涙」「勝利」より多かったという。「父親」は調査対象にも入れてもらえなかった。

◆選手らの「母への愛」は韓国も例外ではない。韓国に初の金メダルをもたらした男、崔敏浩(チェ・ミンホ=柔道)はインタビューで、「うちの母は天使です」と言って、視聴者の心を打つと同時に大きな笑いを誘った。崔敏浩は帰国してから一番やりたいこととして、「苦労しながら世話をしてくれた母と旅行に行くこと」と話した。バドミントン混合ダブルスの金メダルにイケメンのプレミアムまで上乗せされ、一気に「国民の弟」になった李龍大(イ・ヨンデ)も同様。女性の胸をときめかせたテレビカメラ前での「びっくり・ウィンク」が北京に一緒に来られなかった「母親」に送ったものだとは、やはり母親は偉大だ。ただでさえ父親らの影が薄いというのに…。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com