Go to contents

「地球が乱暴になった」地震・暴風など災害、日増しに大型化

「地球が乱暴になった」地震・暴風など災害、日増しに大型化

Posted May. 20, 2008 03:56,   

한국어

●地震や洪水、干ばつなどが急増

ある会社によれば、地震や火山、津波などの地質的な原因による自然災害は、1950年代の年間平均1件から00年代は2件へと増えた。洪水や暴風、干ばつなどの気候原因による自然災害は、1950年代の年平均2件から、00年代は7件へと増加した。

国際救援機関のオクスファームも、最近発表した報告書で、同様の分析を明らかにした。

オクスファームでは、気候変動による自然災害が、ここ20年間で4倍も増えたと分析している。1980年代初頭までは、1年間で120件だったが、昨今は約500件へと増えた。

しかし、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に属する科学者たちの見解は、これとは異なる。

一部の科学者が熱帯性暴風は数が増えたと分析したのに対し、ほかの科学者たちは、「強度が強まっただけで、数は増えていない」という見解をまとめた。IPCCは熱帯性暴風が強くなったのが地球温暖化の現象と関連があるかどうか、はっきりした結論を下すことさえできなかった。

地震などの地質が原因となる災害の場合、人間の活動とはほとんど関係ないというのが定説だ。気候変動による災害も、その数が大幅にふえたというよりは、メディアを通じて、かつてより被害が劇的に伝わり、「自然災害が増えた」という勘違いを起こさせるという批判的な見解も出ている。

●アジア諸国にもっとも大きな被害

しかし、災害による犠牲者が増えていることだけは、議論の余地がない。

オクスファームの報告書での自然災害の死亡者数を含めた被害者の規模は、1985〜1994年の10年間では約1億7400万人だったが、1995〜2004年の10年間では約2億5400万人へと大幅に増えた。

もっとも大きな被害を被ったのはアジア地域だ。フランスの週刊誌「ル・フィガロマガジン」の最新号は、01年以来、アジア地域で800件の自然災害が発生したと報じた。特に、インドネシアや中国、インドなど、人口密度の高い国の被害が大きい。3国ともに地震帯に位置している。アジア諸国では崩れやすい山や氾濫しやすい河川が多い。海岸地帯は熱帯性暴風に直接さらされている。

米国は01年以来、自然災害が222件で、アジアに次いで多い。米国も同様にハリケーンや竜巻などの変化に富む自然現象の被害に頻繁に見舞われている。05年、ハリケーン「カトリーナ」の被害者数は、アジアのサイクロン被害とは比べ物にならないほどだったが、普通のハリケーンの被害者が100人を超えないことを考慮すれば、1300人以上の死亡者は、衝撃的な出来事として受け止められた。

これに対し、欧州は割合、安全な地域として知られている。欧州では01年以来、180件の自然災害が発生した。そのほとんどは山火事だ。しかし、熱波が03年、フランスやイタリア、ポルトガルを、07年はギリシャやルーマニアを襲い、なんと5万人以上が死亡した。

●洪水、ほとんどが「人災」

今も昔も、被害が甚大で有効な対策がないのが地震だ。

1976年、中国の唐山地震や04年のインドネシア・アチェ地区の地震で起きた東南アジア周辺の津波で、それぞれ25万5000人と25万人が死亡したと集計された。一部では東南アジアの津波の死亡者を28万5000人とする試算結果もある。

地震はいまだに発生時期を予測する手立てがなく、建物を耐震化することを除いては対策がない。

洪水や暴風も大きな被害をもたらしているが、バングラデシュの場合、1970年に30万人の犠牲者を出してからは洪水対策に力を入れ、被害規模を大幅に減らすことができた。人工衛星やレーダーなどの観測装備の発展も、事前の予測で被害を減らすことに貢献した。最近における10万人を超えるミヤンマーのサイクロン被害は、多くは軍事政府の外交的な孤立や無能によるものと分析される。



pisong@donga.com