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精神健康にいっそう注意を

Posted March. 09, 2007 05:41,   

痴呆患者のホン(68、大邱)氏は昨年8月、巫女を家に呼んでグッ(巫女の祈り儀式)を行なった。数年前に亡くなった両親の声が聞こえたり、娘が壁に逆立ち姿でぶらぶらぶら下がっている幻影を見かけたりしたからだ。ホン氏は、介護してくれる妻が自分に危害を加えようとする悪魔に見え、大騒ぎを起こした当日、しばらくして正気にかえるや、妻にグッをしてほしいと頼んだ。

しかし、数百万ウォンをかけたグッは役に立たなかった。ホン氏は、大学病院で脳に水が溜まる水頭症による痴呆という診断を受け、手術を受けたあと症状がやや改善した。ホン氏と家族は、精神疾患のことがよくわからず、数百万ウォンをかけてグッを行なったわけだ。

国内の精神疾患者は500万人前後(2001年調査ベース)に上るが、依然としてホン氏らのように初期に精神科病院を訪れていない人が多い。このような状況では、最近相次いで発生した芸能人の自殺と模倣自殺ように、精神疾患による社会的な損失と衝撃から韓国社会がなかなか抜け出せない。

東亜(トンア)日報は、健康な社会に向けて大韓(テハン)神経精神医学会と共同で、一般人の精神健康指数を国内ではじめて測定した。

3月、ソウルおよび首都圏の5つの大学病院の健康講座に参加した20代以上の成人303人を対象にアンケート調査を行ったところ、10人に6人が精神健康知識の薄い「精神健康知識音痴」であることがわかった。

精神疾患の種類と原因、対処方法などについての10問100点満点で、40点以下の落第点をとった回答者が57.6%に上る。70点以上をとり、精神健康について詳しい人は5.6%に過ぎず、100点満点者は一人もいなかった。

20代(平均58.8点)が精神健康について最も多く知っており、30代(48.7点)、40代(42.36点)、50代(35.39点)など、年をとるほど知識水準が下がった。

回答者の46.4%がうつ病は気が弱いから発生する病気であり、76.2%が痴呆が完治が不可能だと間違った知識を持っていた。そのため、多くの精神疾患者が内科や救急室などを訪れ「胸が重苦しい」「息が苦しい」と訴えてから、ようやく精神科病院を訪れる。学会側によると、国内の精神疾患者のうち5〜30%のみが精神科を利用する。精神疾患を放置すると、脳構造そのものが破壊しかねず、そうなると治療は難しくなるが、初期に対処すれば症状悪化を防いだり、完治する可能性が高まる。

ソウル江東聖心(カンドン・ソンシム)病院の神経精神科のリュ・ソンゴン教授は、「今回の調査で病気の原因と治療に対する正解率がかなり低く、韓国人の精神病についての受け止め方に問題があることがわかった」と説明した。

精神健康指数の権威者である豪州のメルボルン大医学部心理学科のアンソニー・ゾーム教授は、東亜日報との電子メールインタービューで、「大部分の人が心臓病や癌にかかると、治療を受けなければならないと思い、病気にかからないようにするためには飲食を調節し、運動をしなけばならないということを知っている」と述べた上で、「精神疾患が人々に知られることを嫌う社会では、専門家の手助けを受けることができず、精神疾患が悪化する場合が多い」と付け加えた。



artemes@donga.com likeday@donga.com