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『ハウルの動く城』

Posted December. 15, 2004 23:13,   

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18歳少女のソフィーは魔女に呪いをかけられ、90歳のおばあちゃんに姿を変えられてしまう。呪いを解くために美青年の魔法師ハウルが暮す「動く城」に入り込んだソフィーは、うす汚い城に愛と希望を吹き込む。ソフィーは夜になると、どこかに消えて全身傷だらけになって帰ってくるハウルにますます心が惹かれて、結局ハウルの秘密が分かるようになる。

日本宮崎駿監督(63)が『千と千尋の神隠し』以来3年ぶりに出した『ハウルの動く城』は「自然との共存」「反戦」など駿監督がこれまで見せてきた主題意識の延長線上にありながらも、メッセージを観客に投げかける方式は違う。とても直接的だ。

『ハウルの動く城』は、ソフィーのラブストーリーを一方の軸に、ハウルの寂しい対抗からの反戦メッセージをもう一つの軸にして、両端から勢いよく引っぱる。この映画がロマンチックでありながらも寂しく、敍情的でありながらも露骨なことはこのような理由からだ。

『ハウルの動く城』は、ソフィーが魔女の呪いから解かれる瞬間を大げさに利用しようとしない。逆に、おばあちゃんにされたソフィーは「年を取っていいのは驚くことがないということだね」とし、変化させられた現実から幸せと意味を捜し求める。呪いに「順応する」のが呪いを「解く」ことよりもっと完全な勝利であることを示す、深くて美しい想像力だ。火の悪魔「カルシファー」、喘息に苦しむずるい子犬「ヒン」、ぴょんぴょん走り回るカカシ「カブ頭のカカシ」などソフィーの周辺キャラクターは自然の中のすべてのものに霊性が隠れているという駿監督の世界観とユーモア感覚を相変わらず見せてくれる。

四つの足に寄り掛かって今にも座りこむかのようによろめきながら、各部位が奇蹟のようにお互いを支えながら歩く古鉄の固まり「動く城」は、駿監督の職人精神だけが作り上げることができる、人の匂いがする2次元アニメーションの極限だ。カラーリングが気に入らないとし「生きる意味がない」と挫折する美青年魔法師ハウルの声の演技を、日本の代表的美男歌手兼タレントの木村拓哉が演じるという点も吟味するに値する。