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「悲劇のガザ」で行われた結婚式、「人生は続けなければならない」

「悲劇のガザ」で行われた結婚式、「人生は続けなければならない」

Posted January. 15, 2024 08:02,   

Updated January. 15, 2024 08:02

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「私たちは、皆悲劇を経験している。それでも、私たちは生きていかなければならない。人生は続くからだ」(モハメド・ジブリル)

12日(現地時間)、パレスチナのガザ地区南部にあるラファでは、ささやかだが意味のある行事が開かれた。北部から戦争を避けてきた避難民のムスタファ・シャムラク(26)とアフナン・ジブリル(17)が、廃校で結婚式を挙げたのだ。アフナンの父親であるジブリル氏は、「死と殺人、破壊が起きても、私たちは生を愛する人々だ」と話した。

AFPによると、ラファも毎日イスラエルによる空襲を受け、危険極まりない。しかし、新婦のアフナンは真っ白なドレスを着て、花冠をかぶったまま、家族や友人から祝ってもらいながら登場した。新郎と新婦は踊りながら結婚式を満喫し、ゲストたちは白いムースをまいて彼らを祝った。

新郎・新婦の家族は皆ガザ北部出身で、戦争直後にここに避難した。本来、両家は戦争が終わった後、故郷に帰って式を行う予定だったが、戦争が長引くと、待つのが無駄だという判断の下、結婚式を準備した。

皆が一生懸命笑う嬉しい日だったが、気になることもなくはなかった。新婦の父親ジブリル氏は、「結婚式に必要な物品を、手に入れるのが難しかった」とし、「やっと結婚式の服だけを高いお金を払ってやっと手に入れた」と吐露した。新郎の叔父であるアイマン・シャムラク氏は、「新婚夫婦が住む予定だった北部の家は、空襲で破壊された」と残念がった。

ガザ地区の保健部によると、イスラエルの攻撃で命を失ったパレスチナ人は、これまで約2万3000人にのぼる。その大半が女性と子どもだという。国連は、「ガザ地区人口の80%にあたる190万人が、避難民になった」と試算している。救援物資が持ち込まれているが、ガザ地区の人々を助けるにははるかに足りず、多くの人々が飢えに陥っている。医療システムも崩壊し、感染病まで広がっている。

結婚式を終えた新婚夫婦は、テントで開かれる別の祝賀会に参加するために場所を移した。AFPは、「2人がゲストに囲まれたままSUV車に乗り込むシーンだけは、戦争のない平和な普通の結婚式と同じだった」と伝えた。


キム・ボラ記者 purple@donga.com