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アフリカ系がそっぽを向くMLB、人気の下落をあおぐ

アフリカ系がそっぽを向くMLB、人気の下落をあおぐ

Posted October. 29, 2022 10:32,   

Updated November. 06, 2022 17:55

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ジャッキー・ロビンソン(1919~1972)が1947年にブルックリン・ドジャース(現ロサンゼルス・ドジャース)に入団したことで大リーグ(MLB)の人種差別政策は幕を閉じた。ドジャースが同年、直ちにナショナルリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズ(WS)もアフリカ系米国人にオープンした。その後、1950年に一度の例外を除けば、アフリカ系米国人がプレーしていないWSはなかった。

71年間続いた記録が今年幕を閉じる。今年のシリーズ開幕を翌日に控えた28日、両チームが提出したWS出場者リストにアフリカ系米国人選手がいないためだ。ヒューストン・アストロズのマイケル・ブラントレー外野手(35)がアフリカ系米国人としては唯一、両チームの40人ロースターに含まれていたが、故障者リスト入りして離脱して久しい。

米国で生まれたアフリカ系米国人としては唯一大リーグ監督を務めているヒューストンのダスティ・ベイカー監督(73)は「野球界が心配しなければならないことだ」と話した。ベイカー監督は白人がアフリカ系アメリカ人と握手することを敬遠することにへの反発でアフリカ系アメリカ人の間で流行した「ハイタッチ」をMLB競技場で初めて披露した人物でもある。アフリカ系米国人の中でMLBチームの指揮を執っているのは、ベーカー監督と沖縄が故郷のデーブ・ロバーツ・ドジャース監督(50)の2人だけだ。

米野球研究協会(SABR)によると、ベイカー監督がハイタッチを初めて披露した1977年には、メジャーリーガー全体の17.9%が黒人だった。今年の開幕日を基準に、この割合は7.2%に減った。米メディアは、「アフリカ系米国人の有望株の大半が野球ではなくバスケットボールやアメリカンフットボールを選択する例が増えている。このため、アフリカ系アメリカ人社会でも野球の人気が下がり、MLB全体の人気が落ちた状況だ」と分析した。

一方、ベーカー監督はジャスティン・バーランダー(39)を第1戦の先発投手として予告した。これで、バーランダーは2000年代と2010年代に続き、2020年代にもWSの試合で先発登板する記録を残すことになった。MLB史上、このように3つの10年間でWS先発登板記録を残したのは、バーランダーとロジャー・クレメンス(60)の2人だけだ。


姜棟雄 leper@donga.com