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英祖の長寿の秘訣「理中湯」、宮殿の「特別料理」を味わえる

英祖の長寿の秘訣「理中湯」、宮殿の「特別料理」を味わえる

Posted April. 20, 2021 08:18,   

Updated April. 20, 2021 08:18

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朝鮮歴代の王の中で最も長寿した英祖(ヨンジョ、1694〜1776)は、理中湯を好んで飲んだ。高麗人参と干し生姜、甘草で煮込んだ宮廷茶だ。お腹が痛くて下痢をした時に効き目のある薬物でもあった。英祖実録には、「王の病気が少し治っている。王が、これは理中湯の功であるのでその名を建功湯とする」としたという記録が伝わっている。

朝鮮王室から受け継がれてきた正統宮廷の特別料理が、景福宮(キョンボクグン)で味わえる。文化財庁宮陵遺跡本部と韓国文化財財団は、「景福宮生果房」イベントで瓶菓と薬茶6種を紹介している。生果房は、王室の特別料理を造った殿閣を意味する。財団は、朝鮮王朝実録と園幸乙卯整理儀軌の記録をもとに特別料理を再現した。

このうち理中湯などの薬茶は、多様な病症に使われた。消化不能になった純祖(スンジョ)は食後に生姜と蜂蜜を用いた淡薑茶を飲んだ。正祖(チョンジョ)の母・恵慶宮洪(へギョングン・ホン)氏は老病を患うと、高麗人参とみかんの皮を入れたみかん茶を飲んだ。中宗(チュンジョン)の時は、王の体から熱が出て喉が渇くと、医女が五味子茶を出したという記録がある。医官は、崩御を控えた英祖の最後のぬくもりを取り戻すために、薑橘茶と桂橘茶を出した。

間食である宮中餅菓の代名詞は「薬菓 」だった。高麗史節要によると、1192年に高麗明宗(ミョンジョン)は、贅沢な社会的雰囲気を正すために、薬菓を禁じ、果物を代わりに出すよう命じた。高麗の恭愍(コンミン)王も薬菓禁止令を出した。薬菓は贅沢品と思われるほど高価な食べ物だったのだ。もち米の粉に色をつけて餃子のように作り、油で焼く助岳餅は、高宗即位40周年を記念する宴で献上された。色とりどりの宮廷料理は、口だけでなく目も楽しませてくれる。

財団は、今回の再現行事で、生果房で気に入った瓶と薬茶を注文すると、朝鮮時代の宮中女官の格好をした職員がこれを出すことになっている。餅果は1000〜2500ウォン、薬茶は4000〜5000ウォンで販売している。6月30日まで。


キム・テオン記者 beborn@donga.com