激怒した文大統領、規制革新会議を当日に取り消し

文在寅（ムン・ジェイン）大統領が２７日午後、内容が不十分であることを理由に、党・政府・大統領府の核心関係者が参加する「第２回規制革新点検会議」を約３時間前に突然取り消した。「準備が不十分」という李洛淵（イ・ナクヨン）首相の意見を受け入れたのだが、文大統領も規制改革の成果が思わしくないことに憤り、「もどかしい」と吐露した。文大統領が昨年５月の就任後、予定された会議を当日突然取り消したのは初めて。前日の大統領政策室に対する問責人事に続き、企画財政部など公職社会全体に「革新成長ロードマップを準備せよ」という最高レベルの警告メッセージを送ったのだ。

大統領府関係者は同日、記者団に、「李首相が、『準備に苦労したがこの程度の内容では民間の目線で見て不十分』として文大統領に会議の延期を提案し、大統領もこれを受け入れた」と話した。文大統領は当初、同日午後３時に、金東ヨン（キム・ドンヨン）経済副首相兼企財部長官ら２０人の長官と張夏成（チャン・ハソン）大統領政策室長ら参謀陣、大韓商工会議所など経済団体、新産業分野の企業家、与党「共に民主党」の洪永杓（ホン・ヨンピョ）院内代表ら与党指導部を招請し、これまでの規制革新の成果を点検する会議を開く予定だった。

文大統領は、李首相の報告を受けた後、任鍾晳（イム・ジョンソク）大統領秘書室長と会議を行い、「スピードの後押しのない規制革新はスローガンにすぎない。国民が体感できる規制改革の成果を必ず出して報告してほしい」と強調したと、大統領府は明らかにした。

　

文大統領の会議取り消しは、大統領府改編で本格化した文政権２期を迎え、公職社会の規律を引き締めるためだ。国民が体感できる成果を迅速に出すことを強調している文大統領が、革新成長と規制革新を数回にわたって直接指摘したにもかかわらず公職社会が動かないため、当日に会議を取り消すという「ショック療法」を選んだということだ。文大統領は、国務調整室が総合して報告した規制革新成果資料を見て、激昂した反応を示したという。

前日、大統領政策室首席秘書官を大幅に交代したうえ、革新成長を主導する経済省庁に厳しい叱責が続き、公職社会は少なからぬ衝撃に包まれるものとみられる。文大統領は同日午後、ユネスコのアズレ事務総長の面会も取り消した。


ムン・ビョンギ記者　ハン・サンジュン記者 weappon@donga.com · alwaysj@donga.com