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朴仁妃が1年4ヵ月ぶり優勝、HBSC女子チャンピオンズ

朴仁妃が1年4ヵ月ぶり優勝、HBSC女子チャンピオンズ

Posted March. 06, 2017 08:38,   

Updated March. 06, 2017 08:39

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一時は「当てるだけでも入る」とまで言われた人間離れしたパッティング感覚が再び勝利に導いた。華麗なる復活だった。負傷でゴルフを辞めることになるかもしれないという恐怖心と不安感に苦しんだ朴仁妃(パク・インビ=KB金融グループ、29)だった。「ただフィールドに出るだけでも幸せな気持ちになりそうだ」と言っていた彼女が、満面に笑みを浮かべて優勝トロフィーに口づけをした。

朴仁妃が5日、シンガポールのセントーサGCタンジョンコース(パー72)で行われた米女子ツアー(LPGA)HSBC女子チャンピオンズで優勝した。3打差の4位タイでスタートしたが、9バーディー、1ボギーで8アンダーを叩き出し、通算19アンダーで2位のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ)を1打差で抜いた。

昨年8月のリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得して以来、左指の治療とリハビリに集中してきたが、ホンダLPGAタイランド(25位タイ)で6ヵ月ぶりのツアー復帰を果たして以来の2戦目で王座に返り咲いた。LPGAツアー優勝は2015年11月のローレナ・オチョア・インビテーショナル以来の1年4ヵ月ぶりだ。通算18勝目。

ツアー参戦の空白で世界ランキングは12位まで後退した朴仁妃は、大会前に「ロングゲームは以前のレベルまで上がって来たが、ショートゲームとパッティング感覚は戻っていない」と話した。前日のパット数が33まで激増し、気をもんでいた朴仁妃は、この日はパターを27回しか握らなかったことを逆転優勝の原動力にした。5番と6番で連続バーディーを決めて調子を上げ、8番から12番まで5連続バーディを奪い一気にトップに躍り出た。9番の8メートル、10番の4メートル、11番の5メートルなどパターを離れたボールは真空掃除機に吸い込まれるかのようにカップの中に沈んだ。「パッティングマシーン」で名を馳せた2013年の姿に戻ったように見えた。17番で再び10メートル近いパッティングを成功させて優勝を予約した朴仁妃は、18番からボギーを出したが、何の問題にもならなかった。

昨年末から本格的に練習を再開した朴仁妃は同12月初めに米国ラスベガスに渡り、ジュニア時代のように高強度の練習メニューをこなした。練習効果を最大化するため、テニスやバドミントンも並行した。スイングコーチの夫、ナム・ギヒョク氏と五輪優勝の隠れた立役者であるコーチのキム・ウンジン氏が朴仁妃を支えた。体に無理を与えない適合型のスイングで左に押されるショットの問題を修正することができた。

2015年の72ホールでボギーなしのプレーを見せて優勝を果たした朴仁妃は、今大会で両親と一緒に85歳の祖母が見守る中で頂上に立ち、喜びはひとしおだった。仁妃の名前を最初につけて、最初にゴルフクラブを握らせた祖母は孫娘が優勝する姿を見てみたいと、高齢にも長距離を移動して応援に駆け付けた。

シーズン序盤に「家にある優勝トロフィーにまつわる思い出を全て消した。原点に立ち返りたい」と誓った朴仁妃だが、表彰式が終わった後は「19歳のときの初優勝くらい嬉しい」と言って笑みを浮かべた。朴仁妃のゴルフ人生の第2幕が始まろうとしている。

韓国勢は、今大会の3年連続優勝を記録することになった。また最近のLPGAツアーでは、チャン・ハナ、梁煕英(ヤン・ヒヨン)に続き3週連続の韓国勢の優勝となった。LPGAツアーの正会員デビュー戦を果たした朴城炫(パク・ソンヒョン)は3位となり、「スーパールーキー」としてのプレーを見せつけた。ミシェル・ウィーは単独首位でスタートし、久しぶりに優勝への期待感を膨らませたが、5番(パー5)で決定的なダブルボギーを出して崩れた。



金鍾錫 kjs0123@donga.com