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[社説]「党アイデンティティを変えるつもりはない」と言った文在寅氏

[社説]「党アイデンティティを変えるつもりはない」と言った文在寅氏

Posted March. 26, 2016 07:31,   

Updated March. 26, 2016 07:43

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野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表が、4・13総選挙の公認候補決定が終わると待っていたと言わんばかりに前面に出てきた。文氏は24日、「最近のわが党のアイデンティティ論争は観念的でつまらない」とし、金鐘仁(キム・ジョンイン)非常対策委員会代表のアイデンティティ提起を批判した。金代表は25日、比例代表公認問題後、党に復帰する記者会見で、「一部勢力のアイデンティティ論争を解決しなければ、政権政党への道は遠い」とし、6回もアイデンティティを取り上げた。党のアイデンティティに対する氏と臨時代表の認識の差が明確にあらわれた。

文氏は、市民運動勢力を排除しなければならないという主張に対して、「一面だけ見ている」と線を引き、「選挙で勝つには、中道と合理的保守に拡張しなければならない」と強調した。金代表の招聘は、党の体質を変えるというよりも補完であることを明らかにしたのだ。文氏はむしろ、先の総選挙式での無条件野党連帯によって党の体質をさらに強化している。文氏は、正義党だけでなく違憲政党として解散した統合進歩党出身の無所属の某候補との連帯も積極的に支持した。文氏が力を持つ限り、「共に民主党」のアイデンティティが変わると期待することは難しいことが再度確認された。

「米民主党のように進歩と保守まで包摂する非常にスペクトルの広い政党をモデルにしなければならない」という文氏の発言から、自分は既存の支持層である進歩層を捉え、金代表が保守層を捉えるという戦略のようだ。しかし、党のアイデンティティに対する認識が異なる2頭立て馬車がうまく走るか疑問だ。言葉では役割分担だが、文氏が前面に出てくることは、金代表の効用価値が終わって親盧・市民運動勢力の主導権再掌握と見ざるを得ない。

文氏の登場で、「雇われ社長」であることが確実になった金代表は25日、「誰が市民運動圏を排除すると言ったのか」としながらも、「基本的に国民が望むアイデンティティの方向に党が進まなければならない」と述べた。当選5回の比例代表を受けて「老欲」を満たすのではなく、「共に民主党」が中道に拡張する「品数」としての役割に忠実になるようだ。しかし、将来的にそのようなアイデンティティを持つ政党は絶対に多数党になることはできず、大統領選も狙えないということを肝に銘じなければならない。



송평인기자 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com