Go to contents

[オピニオン]親朴系が朴世逸氏を排除した理由

[オピニオン]親朴系が朴世逸氏を排除した理由

Posted December. 24, 2014 07:35,   

한국어

与党セヌリ党シンクタンクの汝矣島(ヨイド)研究院は、普段は政策研究が主要業務だが、戦時、すなわち総選挙が迫ってくると、公認作業に一役買う。公認の重要基準のひとつである地域区別の世論調査を総括するためだ。「親朴系(朴槿恵大統領系)虐殺」という指摘を受けた08年の総選挙を控え、当時の李方鎬(イ・バンホ)事務総長は、公認から落ちた現役議員らの抗議に対して、汝矣島研究所の世論結果を突きつけた。

◆朴世逸(バク・セイル)韓半島先進化財団名誉理事長を、汝矣島研究院長に任命しようとした金武星(キム・ムソン)代表の計画が、一昨日、最高委員会議でつまずいた。親朴系の長兄とも言われている徐鋻源(ソ・チョンウォン)最高委員が、「議員たちから懸念の電話が数多くかかってきている」と反対したためだ。徐最高委院は、人材迎え入れ委員長に權五乙(クォン・オウル)元議員、国策諮問委副委員長に安鍫律(アン・ギョンリュル)元議員など、金代表と親しい親李(親李明博)人物らが、人事案に次々と名を載せていることへの不満を表した。

◆朴氏は、朴槿恵(バク・クンへ)大統領がハンナラ党代表だった05年3月、朴大統領が支持した行政中心複合都市法の原案が国会で可決されると、議員職や政策委議長職を投げ出して離党した。首都分割は、国を下方平準化させる亡国的政策だという所信のためだった。12年の総選挙の際は、「国民の考え」という名の党を立ち上げ、セヌリ党と保守革新の競争を繰り広げたこともある。先の大統領選挙では、朴大統領への支持を宣言したが、今も、親朴系の間では、「害党行為をした人」、「ロイヤリティが足りない人」と、拒否反応を示す人たちが少なくない。

◆親朴系が朴氏を排除したのは、党権力を非朴系が握っている現状の中、2016年の総選挙の公認の際、ともすれば「親朴系虐殺」を再現しかねない主導権を握らせるのではないか、というトラウマとも無縁ではないだろう。しかし、朴大統領と一時、見解を異にした人だからといって、党のシンクタンクの責任者に座らせることができなければ、心の狭い政権与党という声が出るのが必至だ。セヌリ党が、たびたび取り上げられている米国のヘリテージ財団やブルッキングス研究所のように、伝統や実力を備えたシンクタンクを作るためには、汝矣島研究院長の人事から政派を超えた人事スタイルを示さなければならないだろう。

朴成遠(バク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com