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金先東、李石基、張成沢の場合

Posted January. 28, 2014 03:19,   

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ソウル高裁は27日、国会本会議場で催涙弾を投げた容疑で起訴された野党統合進歩党の金先東(キム・ソンドン)被告に対する控訴審で、1審と同様懲役1年、執行猶予2年を言い渡した。裁判所は判決文で、「国会という場所は、対話と説得による折衝と妥協で法案や政策を審議する場所だ」とし、「ここで暴力によって議事進行を妨害した行為は、国会議員として権威と国民の信頼を失墜させた」と明らかにした。

金被告は、「日帝時代の独立闘士を匪賊(ひぞく)集団と歪曲した判決と同じだ」、「安重根(アン・ジュングン)義士を弾圧した日帝と同じだ」と非難したが、共感する国民がどれだけいるだろうか。最高裁判所は懲役10年以下の事件では量刑ではなく法理だけ審理するため、原審が変わる可能性は高くなさそうだ。この判決が最高裁で確定すれば、金被告は議員を辞職することになる。しかし、2011年11月、韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案処理を阻止するために暴力的に議事進行を妨害した被告に対して2年が経っても裁判が終結できないのは、時間がかかりすぎていると言わざるを得ない。金被告は事件を犯した第18代国会任期を満了した。そして第19代でも半分以上の期間、国会議員として権限を行使した。

同日、水原(スウォン)地裁で開かれた統合進歩党の李石基(イ・ソクキ)被告の内乱陰謀容疑に対する第43回公判で、李被告は1時間40分の間行われた検察の質問に一言も答えなかった。裁判所は、昨年11月12日に李被告の「RO(革命組織)」事件の初公判を始めてから2ヵ月半の間集中審理を行い、夜間公判まで開いた。「5月会合」の録音を含め、ROの容疑に関する多くの証拠が提示されたが、その度に李被告と弁護団は異議を申し立て、公判を遅延させようとしていると批判を受けた。法曹界の一部では、左派運動勢力が法廷を政治的な宣伝・扇動の舞台にする典型的な「法廷闘争」戦術を行っているという見方もある。

北朝鮮のナンバー2とされた張成沢(チャン・ソンテク)氏は容疑も不明確な判決報道文の朗読がすべての1回の裁判で死刑を言い渡された。そしておぞましい方法で即時に処刑された。被告の防御権が保障され、真実を争う自由が最大限保障されているのが自由民主主義の法秩序の長所だ。しかし、これを逆利用して不必要に裁判を遅延させ、司法手続きをあざ笑う被告に裁判所が振り回されるなら、正義の実現の遅延と言わざるを得ない。正義の遅れが司法府の不信を招く恐れがあることを警戒しなければならない。