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[社説]日中は国交40年を迎えた友好国であることを忘れるな

[社説]日中は国交40年を迎えた友好国であることを忘れるな

Posted September. 19, 2012 05:16,   

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日本と中国の尖閣諸島(中国名・釣魚島)領有権争いが一触即発に突き進んでいる。尖閣諸島の水域に中国海洋監視船が進入したうえ、約2000隻の中国漁船まで待機中であり、両国の海上衝突が憂慮される。全体面積6.3平方キロメートルの無人島である尖閣諸島は、日中間の民族主義と資源戦争の最前線になっている。尖閣諸島の海底には大量の石油とガスが埋蔵されていると推定される。一部では、推定埋蔵量が黒海油田に匹敵する70億トンという主張もある。

国内政治の国際政治化も、両国の強硬対峙を触発した要因だ。日本の野田政府は人気が失墜し、早ければ11月に予想される総選挙の結果、政権が継続するかどうか不透明だ。野田政権としては、中国や韓国と領土争いをして自国内の民族主義を煽ることが人気回復の最も容易な方法だ。5世代指導部の登場を控えて権力争いをしている中国の状況も似ている。胡錦濤主席が辞任し、軍事問題を総括する党中央軍事委主席を維持するために、日本との領有権争いを活用しているという分析も出ている。ニューヨークタイムズも、「胡主席が権力を移譲した後、自身の政治的基盤が弱まることを憂慮して、軍部を中心に日本との対立関係の激化を黙認、助長している面がある」と報じた。

日本は、保守勢力が煽った民族主義に便乗し、尖閣諸島を国有化する挑発を行った。日本政府は、「結者解之(始めた者が最後まで責任を持って解決する)」の立場で、中国に尖閣事態を悪化させないと約束する必要がある。どの国も同じだが、中国は領土に関する限り戦争を辞さない。1962年にはインドと、1979年にはベトナムと戦争をした。旧ソ連とも1969年にアムール川とウスリー川流域の領有権をめぐって武力衝突した。尖閣諸島の領有権をめぐって日本と中国が武力衝突すれば、北東アジアの平和と安定を深刻に脅かす。

中国も冷静と自制を保つことを望む。中国人は、満州事変81周年の18日、約100の都市で大々的な抗議デモを行い、日本に対する敵がい心を赤裸々に表わした。中国が暴力デモと大規模な海上武力示威を放置すれば、国際社会は中国が経済力と軍事力を武器に覇権を追求していると警戒するだろう。米国を中心に中国を包囲しようとする戦略に同盟軍が増えれば、中国に有利なことはない。

日中両国は、世界平和とアジアの安定に対する責任を認識し、事態が悪化しないよう自制しなければならない。