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[社説]金文洙知事の出馬宣言と安哲秀氏の場合

[社説]金文洙知事の出馬宣言と安哲秀氏の場合

Posted April. 23, 2012 08:21,   

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金文洙(キム・ムンス)京畿道(キョンギド)知事が22日、大統領選挙のセヌリ党候補選に出馬することを宣言した。セヌリ党からは、鄭夢準(チョン・モンジュン)、李在五(イ・ジェオ)議員も近く出場の意向を明らかにする。有力な大統領候補とされる朴槿恵(パク・グンヘ)セヌリ党非常対策委員長と非朴候補の選挙戦が本格的に繰り広げられる様相だ。民主党所属の大統領選候補群と共に、安哲秀(アン・チョルス)ソウル大学融合科学技術部院長の場外での動きも注目される。

金知事は出馬を宣言し、「漠然とした大勢論では(大統領選挙の勝利は)難しい」と主張した。朴槿恵氏大勢論は、4・11総選挙の勝利でセヌリ党内でさらに堅固になりつつある。一部の親朴系(朴槿恵氏系)の人々は、「朴槿恵推戴論」を打ち立てている。しかし、大勢論は有力候補の「ご機嫌うかがい」に汲々とし、変化の激しい民心と疎通できないという限界がある。親朴系の中心人物である劉承旼(ユ・スンミン)議員ですら「朴委員長は意思決定において様々な声を聞かない。朴委員長と話をする時、限界を感じる」と吐露した。多くの候補が飛び込んで激しい選挙戦をすれば、総選挙の勝利で緩んだ党の体制に緊張感を高める刺激剤にもなる。

大統領候補なら誰であれ検証の舞台を避けることはできない。大統領5年の任期は、国家と国民の未来に絶対的な影響を及ぼす。誰が職務をうまく遂行できるのか、大統領候補の資格と能力、使命感を国民が詳細に判断できなければならない。大統領候補の検証回避は、消費者に製品の原料や性能を隠すことと同じだ。大統領候補に対する有権者の選択は、客観的な情報の基に行われなければならない。

大統領候補の世論調査で1、2位を争う安氏は00年、映画「ザ・コンテンダー」を見た所感を述べ、「プライバシーは指導者の検証の対象ではない」という趣旨の発言をした。国家最高指導者になろうとするなら、プライバシーも検証の例外ではない。大統領当選後にプライバシーの問題が明らかになって国民の信頼を失うことになれば、強力なリーダーシップを発揮することはできないだろう。

安氏は、総選挙の時も外部での講演で政治的影響力を誇示する講演政治をした。安氏が「学期中」を理由に検証の舞台に立つ時期を遅らせるなら、「見せ掛け」という声を聞くことになる。本格的な大統領選レースは学期が終わった後に始めても、大統領選挙に挑むかどうかは今明らかにするのが正しい。これを避けるなら、検証と能力評価の回避と言える。安氏は、政治家として十分に検証を受けたことがない。コンピュータセキュリティのビジネスで成功を収め、穏やかな性格で人気を得たとしても、政治的な検証は異なる次元の問題だ。